王様8 ページ33
無我の境地に入って俺のタンホイザーサーブを打ったマネージャー。時遠も負けじと打ち返していた。
侑「あのマネージャー、どないなっとんねん……」
向「おい、見ろよ侑士!あれ……」
向日が言うようにマネージャーの方を見ると、マネージャーの周りには渦が巻いていた。そして打ってきた打球はアウトになっていた。あれは……。
跡「手塚ファントムまで使うのか」
入「それは違うかな」
幸「違うって、何が……?」
入「あの技は、打球を外に出すも威力を倍にして返すもあの子の考え次第。返ってくる球はどこに落ちるかわからない。まさしく自分の思うまま」
今度は威力が倍になって相手のコートのラインギリギリに落ちていた。
「生殺与奪」
時「……」
あと2球でマネージャーが勝つ。すると、コートから殺気が溢れていた。
幸「……本気で潰すつもりみたいだね」
跡「大怪我じゃ済まないかもしれねぇ」
マネージャーがサーブを打つ。時遠が返球するが、その球はマネージャーの足を狙うように打ち返していた。間一髪避けたがボールはコートに落ちた。
「……がっかりだよ」
時「あ?」
「氷帝のテニスはそんなこんなことしないと思ってたのに。看板に泥を塗るなら辞めた方がいい」
時「うるせぇ!」
「……もう終わり」
そう言うとマネージャーは疾風迅雷を2回打って勝負を終わらせた。
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作者名:ちゃーきー | 作成日時:2024年2月15日 19時