恐怖症70 ページ13
齋「おや、珍しいですね。貴女がそこまで言うなんて」
「時間ないんで。私行きますね。あ、帰り一緒に帰るんで、置いてかないでくださいね」
私はそう言うと崖の方へ向かって歩き始める。すると、呼び止められた。
リ「あんた、どうしてここに来たの」
「そこに用があるから、だな。今は、なりふり構ってられねぇだろ。とにかく登れ。そうすれば答えは見える」
私は他の人たちを置いて、崖を登る。……久しぶり登ったけど、ここの道以外ないのかな。さっさと崖を登り終える。
頂上に着き、周りを見渡す。目に付いた岩の上にその人はいた。
「……お久しぶりですね、三船コーチ」
三「Aか。何の用だ?」
「久しぶりに来たので挨拶に」
三「そうか。……で、開けられたのか」
「時間はかかりましたけど、開けられない扉を開けるのが私なので。では、失礼します」
三「気をつけて帰るんだぞ」
三船コーチと話をして別れる。そのまま崖をまた降りる。降り終えると齋藤コーチは待っていてくれた。
「お待たせしました。帰りますか?」
齋「話は終わりましたか?」
「終わりましたよ。あの子たちがどこまで伸びるか楽しみです」
そう言うと私たちは歩き始める。一瞬だけ立ち止まり私は崖の方を見る。
「……Good luck.」
そう呟き合宿所へ帰った。
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作者名:ちゃーきー | 作成日時:2024年2月15日 19時