今日:6 hit、昨日:9 hit、合計:167 hit
小｜中｜大
第5話 ページ6
『いらっしゃいませー！』
学校から帰ってお手伝いという習慣の感覚を取り戻してきた頃。
あるお客様がやって来た。
『ご注文お伺いします。』
「じゃあ、ざる蕎麦で。」
『かしこまりました、少々お待ちください。』
そのあるお客様は緑色の髪をオールバック？にしている。
そのお客様にざる蕎麦を提供すると、「頂きます」と手を合わせて蕎麦を啜った。
そして目を見開き、次に幸せそうに顔を綻ばせた。
『…！！』
ものすごい幸せそうな顔をするのでこちらも嬉しくなってくる。
あの人もざる蕎麦好きなのかな。
それから、あのオールバックのお客さんはよくうちに来てくれるようになった。
ざる蕎麦を食べるとき毎回幸せそうな顔をしてくれるので見ていて気分が良い。
『お客さん、うちのお店気に入ってくれたんですか？ここ最近よくいらっしゃってるようですが。』
ニヤリと口の端を引き上げて言いたかったことを言ってみる。
「そうですね、今まで食べてきたどこの蕎麦より美味しいです。」
『ホントですか〜？』
「本当ですよ。」
『そりゃあ良かったです。』
どうやら大分お気に召されたようで何よりだ。
そのお客様はずーっと顔を綻ばせたまま蕎麦を完食した。
『ありがとうございました！また来てくださいねー！』
「ご馳走様でした。次は友達も連れてきます。」
『ぜひぜひ、連れてきてください！』
それから少し経ったある日、オールバックさんが言っていた通りにお友達を連れてきた。
黒髪ツンツンさんと茶髪ふっくらさん。
『いらっしゃいませ！こちらにどうぞー！』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無垢のさおん | 作成日時：2024年4月28日 21時
