お兄ちゃんと私 (ページ6)

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貴方side

｢なにぼーっとしてんだよ、風邪ひくぞ｣

お風呂上がりに私がこの家にやってきた時のことを思い出していると、いつの間にかお風呂から出ていたお兄ちゃんに声をかけられた。

『ここに来た時のこととか色々思い出しててさぁ』

｢あぁあの時の。そう言えばお前あの日初っ端からホームシックになって寝れないって俺の部屋に来たよなぁ｣

お兄ちゃんはそう言ってにやにやしながらこちらを見る。

『そういうのは思い出さなくて良いの！しょうがないじゃんちょっと寂しいなって思ったんだもん』

｢はいはいわかってますよ～｣

少し反抗してみてもお兄ちゃんにはかなわない様で、変わらずこちらを見つめてる。耐えきれなくなったのは私。

『もう寝る！おやすみ！』

｢あれ、もう寝ちゃうの｣

立ち上がり部屋を出ていこうとするとお兄ちゃんが｢あ！｣と声を上げたので思わず振り返る。

｢寂しかったら俺と一緒に寝る？｣

お兄ちゃん、頭は良いけどこういうところはほんと馬鹿だと思う。

『寝ません、おやすみ！！』

こんな馬鹿げたやりとりも、お兄ちゃんとの生活ではちょっと楽しい出来事なのだけど。

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