お兄ちゃんと私 (ページ5)

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貴方side

それからは本当にあっという間だった。私の卒業式が終われば引越しの準備が始まり、あっという間にお兄ちゃんと一緒に住む日になっていた。

｢お兄ちゃんごめんなさいね～ちひろのこと頼んだわよ｣

｢わかってるって。俺がちゃんと見とくから母さんは安心してよ。父さんにもそう言っといて。｣

引越しの当日、母はよっぽど心配だったのか私と共にお兄ちゃんのマンションを訪れた。帰る時だってお兄ちゃんに迷惑かけちゃダメよ、なんていつまで経っても子供扱いなんだから。

｢さて、今日はちひろが来て初めての夜だしなんか食いに行くか｣

『やった～！』

電話で話してたとは言え久々のお兄ちゃんとの時間が嬉しくてなんだか少し気分が高揚する。

『ね、お兄ちゃんの大学生の時の話聞かせてよ』

なんて柄にもなく色々聞いてみたりして。

｢そんなに面白くないよ？｣

お兄ちゃんとの生活がとっても楽しみになったのを覚えている。

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