お兄ちゃんと私 (ページ3)

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貴方side

『お腹空いた～』

すっかり目が覚めた私がリビングに行けばパンとコーヒーの準備が出来ていた。

｢今日遅くなるから先寝てて｣

『わかった、ご飯は？』

｢食べてくるから大丈夫｣

社会人のお兄ちゃんとこんなやりとりをするのは、私がこの家に来てからのいつもの事だ。

『ごちそうさま！』

｢ごちそうさまでした｣

ゆっくり話していたらもう出かける時間。

｢駅まで乗っけてこうか？俺ももう行く時間だし｣

『いいの？お願いします！』

お兄ちゃんは真面目できっちりしてるけど意外と私に甘い。甘いというか、過保護？

｢ほんとは学校まで送りたいけど時間無いしな。気を付けろよ？｣

『わかってるって！』

気付けばもう駅まで着いていて、いつも通りのお兄ちゃんからの言葉。うん、やっぱり過保護だ。私はもう十九になるのに。

『いってきます！』

｢いってらっしゃい｣

それでもお兄ちゃんのこの笑顔が見れるならちょっとくらい過保護でも良いかなって。

そんな、いつもの朝。

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