ただ、それだけ (ページ2)

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西　松田ページ2

西 side

「ねぇねぇ、今日部屋行っていい？」

いつも許可なんか取らない癖に

いつも遠慮もなく来るでしょ？

それなのに、そんなこと聞いてくるなんて

付き合って、もう2ヶ月が経っただろうか

そろそろ期待したい交わりというか

関係の進展というか

そんな事を口にするには、相手が子どもすぎるのが事実で

そんな俺の気持ちも知らないでキラキラした目で問いかけてくる俺の恋人

「ダメなの？俺お願いしたい事あるのに」

それって、そういうことなの？

それともゲームがしたいとかそんな感じのやつ？

もぉ、俺には分かんないよ

「じゃあさ、それなりの覚悟で来てくれるんだよね」

結構攻めた言葉だと思った

キスするのでさえ、あんなに手こずったのに

今だって口をパクパクと開けて言葉が出せない状況だ

「い、いいよ。俺だって子どもじゃないんだから」

なかなか反発的な態度だか、力が入った手は少し震えていて

「じゃあ、おいでよ。泊まってくでしょ？」

そう言いながら迅の頬を撫でる

ゆっくりと目を合わせて逃げられないように腰元を強く掴んだ

「んっ、とまってく」

だんだんと目の焦点が合わなくなった彼をたまらなく愛おしく感じた