浮き沈み七度 1 (ページ7)

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ある日の楽屋にて6 ページ7

引き続き撮影仕事中。

今度は樹がソロ撮影に行った。

楽屋に残るは、俺と優吾と慎太郎。
北斗はドラマの撮影があるらしく、ひと足先にこの場を去っていった。

「ねえA！！！！！事務所辞める気だったの！？！？」

俺のインタビューが載っている雑誌を読んでいた慎太郎がいきなり顔を上げていつものバカデカボイスをくりだした。
「気がついてなかったの？」
「まったく」
らしいといえばらしいが。

「あー、例のAのインタビューのやつ？」
高地が慎太郎の後ろから雑誌を覗きこむ。
実際、この雑誌が発売されて、青い鳥のトレンドにこのインタビュー関連のワードがトレンド入りしているらしい。

「例のとはなんだ！あれだよ、俺と大我とゆごちんと飯行って俺の本音を初めて聞かせた回あったでしょ。その話したのよ」

「あーーー！あったあった。その頃のAってマジ静かだったし、こんだけ長い付き合いなのにまだあんなに隠してるものがあるとは正直予想外だった」

「えっその話聞きたい」
　
慎太郎が目を輝かせている。かわいい末っ子だ。

「いいよ。そうだ、一人じゃ絶対忘れてる話あるからゆごちんも手伝ってよ」

「いいけどゆごちんって呼ぶのやめてくんない？」
　
「今日の気分だから許せ。そのかわり何か奢ってやるから」

「はいはい」

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こーちをふざけた名前で呼ぶのはAだけです。