浮き沈み七度 1 (ページ2)

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ある日の楽屋にて1 ページ2

「今日のゲストはSixTONESのAAさんでーす！」
「どうもー！こんにちはー！AAです！メンバーで1番身長が小さい人です！」

今日の仕事は雑誌の撮影。
メンバー全員のカットが終わり、今はソロの時間。
暇なのでテレビを眺めていたら、しばらく前に収録したバラエティが流れていた。

「あ、Aじゃん」
テレビからの俺の声が聞こえたのか、スマホをいじっていた樹が顔を上げ、テレビへ目線を向けた。
「そうだねえ、これいつ撮ったんだっけ……」
「なんで覚えてねえんだよ〜珍しく一人バラエティなのに」
「もはや髪色で判別するしかなくない？」
ドラマの台本を眺めていた北斗が言う。
「それだ！」
はっ！とした顔で樹がこっちを向く。

テレビの中の俺はグレーっぽい色の髪色。
一方、今の俺はグリーンメッシュの髪色。

「三ヶ月くらい前だな」
「答えんの早」
「スマホの髪色フォルダで一発」

ドヤ顔をすると、スマホを覗こうと樹が後ろから覆い被ってきた。
「うわ！こいつほんとに髪型と色変わった時の写真だけ入れてるフォルダある！」
「ちなみにテレビと今の俺の間に一回金髪あるよ」
「髪傷まねえの？？？」

「Aはそこに課金してんだよ、課金」
「アイドルが課金とか言うなよ」
いつの間にか北斗も隣に座っていて、95年生まれトリオがでかい楽屋でわちゃわちゃしている状況になってしまった。

「あー！！！何してんの！！！面白そう！！！」
楽屋に帰ってきた慎太郎が猪突猛進という勢いでダイブしてきた。
「う゛っ、重い、重いからやめて、骨折れる」
「よし、良いこと思いついた、このままA潰そう」
「樹のバカアホ」
「あ゛？」
　

「ねえ次Aの番だよー……って何やってんの！！！」

次に撮影が終わった優吾が呼びにきた時には俺の顔色は大変悪くなっていた。