暖かい ページ11
マリン Side☆
時透さんって優しいんだな。
無表情で何考えてるのか分からない人だと思ってたけど。
私が治らないと時透さんきっと、ずっといてくれるんだろうな。
それは申し訳無い、、、
時透さんもきっとやることがあってここに来ているんだよね。
薬を飲まなきゃ治らないことは分かってるけど、、、
何も食べられないから薬は飲めない。
食べてもこの体調ではすぐに戻してしまうだろう。
そんなことになったら時透さんにもっと心配をかけてしまう、、
何も食べていない状態で薬を飲むと副作用で胃が凄く痛くなってしまう。
前に同じようなことになったことがある。
師範が付きっきりで看病してくれた。
痛かったなぁ、、、
でも、少し耐えればいいだけ。
早く薬飲もう。
薬を飲もうとしたとき、時透さんは何も食べていないのに大丈夫なのかと心配してくれたが、それ以上何も言ってこなかったので飲むことにした。
―1時間後―
ヤバイヤバイヤバイ
胃が絞られるような痛みが私を襲う。
とりあえず時透さんに気付かれないように、時透さんに背中を向けて寝る。
師範は優しくお腹をさすってくれたなぁ、、、
師範がいれば良かったのに という思いと痛みで涙がボロボロと出て来た。
痛みは引くことを知らずどんどん大きくなって行く。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い、、、、
どうしよう、、、、
『痛ッッッ』
ヤバイヤバイヤバイつい声に出しちゃった、
「大丈夫??やっぱり痛む??」
気付かれた
「ごめん。あの時僕が止めていれば、、」
時透さんのせいじゃないのに、
でも痛みでまともに喋れそうにない。
顔を覗かれた。涙でぐちゃぐちゃの顔を、、
「ごめんね。相当痛いんだね。」
謝らないでよ、、、
すると時透さんが私の布団に入って来た。
えっ何??? 痛ッッッ
腰の辺りに手を回してくる。
と思ったら
優しくお腹をさすってくれた。
お腹、暖かい、、、
「ごめんね。僕にはこれ位しか出来ないから、、」
優しいなぁ、、、
いつの間にか眠りに落ちていた。
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作者名:ララ | 作成日時:2021年1月29日 21時