九滴目─言質 ページ9
「あああ、ううう」
「…どしたの、ユウっち」
唸るユウに思わず蓮が話しかける。
するとユウはのっそり顔を上げ「あうおー」と唸り声を付け加えたのであった。
教室には俺とユウと蓮しか居らず、ユウの唸り声しか聞こえない。
「うお、えーあー」
「…ユウ」
「いうあー…あぁ、蓮、Aー…」
今更俺達の存在を認識したように俺たちに焦点を合わせるユウ。
ユウは思い出したように「あっ！」と言うと驚く提案を出してきた。
「ねえ、ボクの家に泊まらないかな？ 明日だけでもいいからさー。お願いします！」
端正に整った顔のまた整った眉を下げて両手を合わせて頼まれると断れなくなる。俺達は二つ言葉で了承した。
「うん、いいよ。でも突然どしたのユウっち？」
「個人的な事情でね…あ、聖は友達の家に遊びに行くらしいから男三人で寂しくわいわいしようか。親もいないからさ」
そうか、楽しそうだな。ユウの家で何をしようか。ゲームでも持っていこうか。
何気に友達の家に泊まるのは(蓮を除いて)初めてのため少し俺は上がってしまっていた。
そんな俺を見てユウと蓮はふふ、と笑う。その二人に「何だ、おかしいのかよ」と返す。
「じゃあ今日の夜にボクの家で」
「ほんとにいいんだね？ ユウっちの言質とったから」
言質ってなんだよ、と俺達は後にひとしきり笑いあったのであったのであった。
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零@マンガ企画中(プロフ) - 天さん» ありがとうございます！趣味と練習兼ねて書いたものなのでコメント頂けるとは思っていませんでした！ ありがとうございます、更新頑張りますね！ (2017年6月17日 14時) (
レス) id: 92bf26af5c (このIDを非表示/違反報告)
天 - うはぁぁぁぁぁ、凄い面白いですー！ 展開気になるし、彼は何者なのですか？？？ 更新頑張って下さい！！ (2017年6月10日 10時) (レス) id: e95dc619dd (このIDを非表示/違反報告)
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