工藤新一の姉は降谷さんの部下2 ｢降谷零/安室透｣

54話 水平線上の陰謀 ページ14

sideなし

目暮｢その犯人らしき人物が地下のマリーナまで降り、前もって呼び出しておいた八代会長を殺害したとすれば時間的にもピッタリあう。つまり、この2つの事件は同一犯人の可能性が高いということだ｣

白鳥｢えぇ。｣

安室｢毛利さん。犯人はどんな体格だったんですか？｣

毛利｢身長は170cm前後、すらりとした痩せ型でした。｣

高木｢身長だけでは男性か女性か判断できませんね。｣

毛利｢そういえば殺害された貴江社長も同じぐらいの身長だったな。｣

目暮｢辻本さん。それが例の？｣

辻本｢はい。乗船記念としてお客様みなさんにお配りしているものです。｣

白鳥｢しかし、その気になれば乗組員にも簡単に手に入るでしょう。｣

目暮｢う〜ん。白鳥くん。犯人の動機だが｣

白鳥｢怨恨とみてまず間違いないでしょう。被害者の財布や宝石は手付かずでしたから。｣

高木｢部屋の鍵はこじ開けられた形跡はありませんでした。恐らく被害者自信が犯人を招き入れたか、犯人がマスターキーなどを使って忍び込んだかのどちらかです｣

目暮｢岬さん。マスターキーを持っている人物は？｣

岬｢それはかなり居ますね。私はもちろん。警備員、世話係の夏帆くん、それにキャビンアテンダントのチーフクラスはみな持っています｣

目暮｢なるほど。｣

白鳥｢警部。犯人は被害者が一人でいる時を狙っています。だとすると、犯人は被害者の予定を知っていたんじゃないでしょうか。｣

目暮｢ふんっ。辻本さん。2人のスケジュールの管理は世話係のあなたが？｣

辻本｢はい。｣

目暮｢他にそのスケジュールを知ってい人物は？｣

辻本｢チーフパンサーの岬さんの耳に入れましたが。ほかの人に漏らしてはいません！｣

目暮｢う〜ん。｣

白鳥｢つまり、あなたの身長があと10cm高いか、岬さんの体重が10キロ少なければ1番の容疑者になっていましたね。｣

毛利｢あと、もうひとつ、園子くんの事件がこの2つの事件と関係あるのかないのか｣

目暮｢それにしても、犯人らしき人物とすれ違っていながら、顔も見ていないとは｣

毛利｢いやぁ、面目ない。しかし、警部殿。ここは海の上の密室犯人は必ずこの船の中にいます！｣

白鳥｢乗員乗客合わせてたった600人の容疑者ですか。｣

目暮｢とにかく高木くん。乗客に聞き込みを続けて目撃者を探してくれて｣

高木｢はい！｣

目暮｢岬さんと辻本さんは乗員と乗客のことを詳しく教えてください｣

2人｢分かりました｣

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