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え!?嘘?え?



竈門君が!?



竈門 「迷惑なのは分かってる。

本当に済まない。」



A「何言ってるの。迷惑じゃない。



ただ…こういうの慣れてなくて。」



生まれてはじめて、面と向かって好きと言われた。

どこに好かれる要素があるのかはわからないけど、

好きになってくれたことは素直に嬉しかった。


煉獄さんも竈門君も



…なんで私なんかを好きになってくれるんだろう。


私はそんなにできた人間じゃない。

私は、あなた達には釣り合わない。


なのに、どうして?



竈門 「Aが、彼の話をしているとき、

とても悲しい匂いをしていて、見ていられなくなったんだ。


俺なら、そんな顔させないのにと…。」


気を遣ってくれたんだろうか。


竈門 「俺も、こんなこと初めてで。

なんと言えばいいのかわからないけど、



今でないといけない気がしたんだ。」

 
 





A「…私が…


竈門君が好きだったら良かったんだけどな。」


私は大きく呟いた。


A「竈門君は、とても努力家で、

優しくて一生懸命で、すごくいい人だよ。


私には勿体ないくらいの。」


竈門 「そ、そんなことは…!」


A「…でも、ごめんなさい。」





彼に恋をしなければ、私はあなたの気持ちを受け取っていたと思う。






A「私はやっぱり…



時透君しか駄目みたい。」



竈門 「…そうか。」



竈門君は、穏やかな笑みを作って私に向ける。


竈門 「断られることはわかっていたよ。

でも、彼がいない今だからこそ、言うべきだと思ったんだ。」




分かっていたのに好きだと言ってくれたんだ。

断られることを覚悟して。

彼なりに、自分の後悔しないやり方を選んだんだ。


『いつ消えるかわからない命だから…。

後悔しないやり方を見つけてくれ。』


いつしかそう言われたことを覚えている。



竈門君はこんなにも必死に生きているのに。

私は何をしているんだろう。

なんて意気地なしなんだろう。


ほら、竈門君は今だって、



目に涙をためて微笑んでいるじゃないか。

私のために、耐えてくれているじゃないか。


本気で私を好きになってくれて、

私が他の相手へ向けている好意も、

自分のことのように応援してくれた。


そんな彼は、私のためにああ言ってくれたんだ。

私も頑張らないといけないんだ。

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月1日 0時

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