好きになって【レイクレ】 (ページ10)

今日:18 hit、昨日:16 hit、合計:21,779 hit

９ページ10

▷

あっという間に１週間が経ち
日曜日の夜８時

いつもより化粧もちゃんとして
服装も女の子らしいのにした

集合場所までタクシーで向かうと
すでにてっちゃんが待っていた

　「てっちゃん、久しぶり

ごめんね、待った？？」

て「全然、今来たとこ」

　「いこっか」

私が笑顔でそういえば
てっちゃんは私の手を握る
それも恋人繋ぎ

驚いた表情で彼を見ると
恥ずかしそうに笑って言った

て「迷子になったら困るやろ」

　「ふふ、そんな子供じゃないよ」

てっちゃんの手は大きくて
とても温かかった

心臓の鼓動は速くなる一方だけど
てっちゃんの手は落ち着く

周りの人から見たらカップルに見えてるのかな

そんな事を考えながら
人通りが多い街中を歩いた

て「何飲む？」

　「ビール」

て「あり」

乾杯してからあっという間に２時間が過ぎ
会話は途切れることがなく本当に楽しい

て「ホンマに酒弱いやん」

　「強いもん」

て「顔真っ赤やで」

長い腕がゆっくりと伸びてきて
私の頭をクシャクシャと撫でた

せっかく頑張って巻いた髪も
乱れてしまっている

て「眠い？」

　「ちょっとだけ」

て「そろそろ出るか」

てっちゃんは立ち上がると
２人分の会計を済ませ
酔った私を転ばないように支えながら店を出た

て「俺の家くる？」

　「いきたい」