第156話 ページ9
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Noside
______魔術攻撃、
______回避、
______体術攻撃、
______回避。
「うおおおおおおっ!!」
「やっぱり
「すげえ!!!」
二年生とは思えない二人の闘いっぷりに、ギャラリーでは魔獣の咆哮のような黄色い歓声が湧き続ける。
「体術も磨いたようだな…!」
『アズくんこそ、魔術のレベルが格段に上がってるね……っ』
なんて会話を混じえつつも実際二人にそれほどの余裕はなく、早く決着をつけたい焦りと同時に、それを制する冷静さが激突していた。
「
アスモデウスの尋常ではない爆撃弾を、Aはギリギリで全て躱す……が、直ぐに足元を炎に囲まれる。
『これは……』
その魔術にAは身覚えがあり、去年と同じものだと確信する。だが、実際その魔術は去年と比べて炎の壁の高さは高く、囲む範囲も狭くなっている。
なにより、Aの言った通り炎の質も格段に上がっており、それは去年と同じ手で炎の壁を壊すことができないことを示唆していた。
つまり、アスモデウスは確実にAに一撃を入れる気でいるのだ。
『本当、さすがアズくんだよ。
………………でも、』
羽も広げられない、そんな狭く暑い空間の中で、Aは至って冷静に状況を分析していた。
そして出た打開策は……
「……?!?!
真正面から突っ切るだと……っ!?」
『生憎火だるまになるのは慣れてるからね…!』
風魔術を自身に纏わせ、強行突破。
勢いのある風を数秒のみ自身の身体に纏わせ、炎の壁へと突っ走る。
炎は固形じゃないから通り抜けられる理屈だ。
炎と風は反応を起こす前に炎が風に煽られ揺れる。それを利用して火傷を回避する方法だ。
当然、自身の全身を覆う竜巻のような強風を生み出すためには並の魔力ではまずできない。魔力が圧倒的に足りないからだ。
それ故にこの技は魔力量が規格外であるAだからこそできたのだった。
『取った………っ!』
完全なる追い討ちに、完全なる位置取り、絶対にAの攻撃が当たる、そんな状況下で。
戦況は一気にころりと転げる。
「ヴィーノ!!」
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紫咄(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけてとても嬉しいです✨満足できるものが書けるようにこれからも頑張ってまいります! (2月7日 14時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れ様です。こういった場でコメントするのは初めてなので不快な気持ちにさせる事があったらすみません🙇🏼 この小説の更新をいつも楽しみにしています。この作品に出会えてよかったです。これからも無理のないペースで更新頑張ってください😌 (2月7日 2時) (レス) id: ae6fd6e907 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます!嬉しいお言葉をいただくととても励みになります💪これからも自分のペースで頑張ります! (2月3日 22時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - 今回も更新ありがとうございます😭!続きが気になります💕無理せず更新頑張ってください! (2月3日 21時) (レス) @page46 id: 0e327a755d (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - くろあんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです…泣これからも執筆頑張ります! (1月28日 1時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年12月13日 18時