検索窓
今日:42 hit、昨日:167 hit、合計:40,271 hit

第156話 ページ9





Noside



______魔術攻撃、



______回避、



______体術攻撃、






______回避。





「うおおおおおおっ!!」





「やっぱり問題児(アブノーマル)クラスはレベルが違う!」





「すげえ!!!」





二年生とは思えない二人の闘いっぷりに、ギャラリーでは魔獣の咆哮のような黄色い歓声が湧き続ける。





「体術も磨いたようだな…!」





『アズくんこそ、魔術のレベルが格段に上がってるね……っ』





なんて会話を混じえつつも実際二人にそれほどの余裕はなく、早く決着をつけたい焦りと同時に、それを制する冷静さが激突していた。





爆焔(エル・ブラスト)!」





アスモデウスの尋常ではない爆撃弾を、Aはギリギリで全て躱す……が、直ぐに足元を炎に囲まれる。





『これは……』





その魔術にAは身覚えがあり、去年と同じものだと確信する。だが、実際その魔術は去年と比べて炎の壁の高さは高く、囲む範囲も狭くなっている。

なにより、Aの言った通り炎の質も格段に上がっており、それは去年と同じ手で炎の壁を壊すことができないことを示唆していた。

つまり、アスモデウスは確実にAに一撃を入れる気でいるのだ。





『本当、さすがアズくんだよ。


………………でも、』





羽も広げられない、そんな狭く暑い空間の中で、Aは至って冷静に状況を分析していた。

そして出た打開策は……





「……?!?!
真正面から突っ切るだと……っ!?」





『生憎火だるまになるのは慣れてるからね…!』





風魔術を自身に纏わせ、強行突破。
勢いのある風を数秒のみ自身の身体に纏わせ、炎の壁へと突っ走る。
炎は固形じゃないから通り抜けられる理屈だ。

炎と風は反応を起こす前に炎が風に煽られ揺れる。それを利用して火傷を回避する方法だ。

当然、自身の全身を覆う竜巻のような強風を生み出すためには並の魔力ではまずできない。魔力が圧倒的に足りないからだ。

それ故にこの技は魔力量が規格外であるAだからこそできたのだった。





『取った………っ!』





完全なる追い討ちに、完全なる位置取り、絶対にAの攻撃が当たる、そんな状況下で。

戦況は一気にころりと転げる。





「ヴィーノ!!」



第157話→←第155話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (114 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
255人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紫咄(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけてとても嬉しいです✨満足できるものが書けるようにこれからも頑張ってまいります! (2月7日 14時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れ様です。こういった場でコメントするのは初めてなので不快な気持ちにさせる事があったらすみません🙇🏼 この小説の更新をいつも楽しみにしています。この作品に出会えてよかったです。これからも無理のないペースで更新頑張ってください😌 (2月7日 2時) (レス) id: ae6fd6e907 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます!嬉しいお言葉をいただくととても励みになります💪これからも自分のペースで頑張ります! (2月3日 22時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - 今回も更新ありがとうございます😭!続きが気になります💕無理せず更新頑張ってください! (2月3日 21時) (レス) @page46 id: 0e327a755d (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - くろあんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです…泣これからも執筆頑張ります! (1月28日 1時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紫咄 | 作成日時:2023年12月13日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。