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第195話 ページ48





眼前の悪魔がニコリと気味悪く笑う。
すると、次に瞬きした時にはボクの身体は霧のように消散していた。





『……?!』





魔術を弾こうとするが、如何せん魔力がないせいでそんな余力もない。



 それにこの魔術……

 多分万全のボクでも弾けない



特訓を経てもなお、それほどレベルが違うのだ。





『……っ、なるほど

ボクを連れ帰るに一番美味しい状況を待っていたんだね、
お得意の認識阻害で潜伏して。』





魔術が駄目なら物理だ。
疲弊した身体で拳を振るうも、煙を叩いても意味が無いのと同じで、徒労に終わる。
ボクに為す術がないのを知っているウエトトは不敵に笑った。





「説明は必要なさそうですね…
さぁ、キリヲ様がお待ちですよ。」





『お断りだよ……っ!
あんな変態の元になんて絶対帰ら…


____っ!!』





ボクがどんなに拳をぶつけても空振っていたのに、最後まで言い終える前の口をウエトトは容易に手で塞いだ。
噛みちぎってやろうと思ったが、結果がすぐに見えて止めざるを得ない。



 キリヲ(あいつ)の次に嫌いだ…



ボクを弄ぶようにニッコリと笑んでは、自身の口に人差し指を立てて悪魔は囁く。





「駄目だよ、抵抗しちゃ。
キリヲ様の言いつけで極力手荒な真似はしたくないんですから。


……ああでも、少々運びやすくする必要がありますね。」





思いついたようにそう言うと、ウエトトはボクに " 睡眠(スイーピー) " をかけた。途端に強い睡魔が 眠れ、と命令形で襲いかかってくる。



 最悪……



その眠りは、もう悪魔学校(ここ)に戻って来れないことを暗示していた。

当然だ、一度目に逃亡できたのも幸運に過ぎない。もう一度でも戻れば、二度とあの地獄からは出られない。


抗うボクを嘲笑するように睡魔はどんどん強くなる。
瞼が閉じる瞬間までウエトト(嫌なヤツ)が視界にいるのも癪だ。





「長く、深く、堕ちて……

おやすみください、



__________…A " 様 " 。」





 本当に嫌な悪魔(ヤツ)


 ボクと二人の時はいつも……

 … " 様 " なんてつけてなかったくせに



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紫咄(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけてとても嬉しいです✨満足できるものが書けるようにこれからも頑張ってまいります! (2月7日 14時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れ様です。こういった場でコメントするのは初めてなので不快な気持ちにさせる事があったらすみません🙇🏼 この小説の更新をいつも楽しみにしています。この作品に出会えてよかったです。これからも無理のないペースで更新頑張ってください😌 (2月7日 2時) (レス) id: ae6fd6e907 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます!嬉しいお言葉をいただくととても励みになります💪これからも自分のペースで頑張ります! (2月3日 22時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - 今回も更新ありがとうございます😭!続きが気になります💕無理せず更新頑張ってください! (2月3日 21時) (レス) @page46 id: 0e327a755d (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - くろあんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです…泣これからも執筆頑張ります! (1月28日 1時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年12月13日 18時

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