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第185話 ページ38





 時間稼ぎ…!!



ほんの一瞬……いや、数秒でその答えに辿り着き、次の瞬間にはボクは行動に移していた。
実力差があることは承知していたため、糸の破壊は端から試みず、魔術で無数に生成した鋭い風球を先生に放つ。





「おっと、」





『何度訊かれても答えは同じです……っ!』





 重量操作(フラクタル)




風球でよろけた隙に呼吸の(いとま)も与えず、重量操作(フラクタル)で思い切り先生を重くさせる。

そこまでしてようやく糸から解放され、次の攻撃の手立てを思考すべく後方へ




……下がろうとした。





「悪いけど、今は暇じゃねぇ〜〜の。」





『…!!?』





実際ボクは後方へ下がっていた。しかし、重量操作(フラクタル)をいとも容易く破ったアトリ先生が一瞬にして距離を詰めてきて。
ガシリ、と首を絞めて地面から足が離れるほどにそのまま持ち上げられる。





『ぐ…………ッ、』





 まずい………このままだと確実に…


 ……………殺される(・・・・)






××××××







アトリside



 ……あ、そ〜〜だ!



Aの首を締め上げたところで、ふと妙案を思いつく。
そのあまりに良い案が俺の中で想像を膨らませ、これから見るだろう光景に自然と口角も緩む。

Aの気道をしっかりと圧迫し酸素の通り道を防いだところで、ポケットからさっき別の問題児(アブノーマル)から収穫したあるモノを取り出す。





『…な、にを……ッ』





取り出したモノを目の前にしたAが、肺に残っている僅かな酸素を駆使してこちらを睨み尋ねてくる。
まるで変わっていないその表情(カオ)に俺はニッコリ笑みを返した。





「Aが元気になる薬♪」





『そんなの……っ飲むわけ…』


「はい、あ〜〜〜ん!」





Aの言葉を遮って無理矢理口の中へと球体のそれをねじ込めば、パッと首を絞めていた手を離す。
案の定、離した直後に風球が襲ってくるが軽く弾いてやった。

いきなり手を離されたAは着地もせず、地面に倒れて噎せ返っている。
絞められていた気道が急に開放されたのだ、薬を飲まずに酸素を取り込むのは不可能。



 あ"〜〜〜〜楽しいなぁ〜

 Aはどんな風に…





 _____堕ちてくれるんだろう(・・・・・・・・・・)



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紫咄(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけてとても嬉しいです✨満足できるものが書けるようにこれからも頑張ってまいります! (2月7日 14時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れ様です。こういった場でコメントするのは初めてなので不快な気持ちにさせる事があったらすみません🙇🏼 この小説の更新をいつも楽しみにしています。この作品に出会えてよかったです。これからも無理のないペースで更新頑張ってください😌 (2月7日 2時) (レス) id: ae6fd6e907 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます!嬉しいお言葉をいただくととても励みになります💪これからも自分のペースで頑張ります! (2月3日 22時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - 今回も更新ありがとうございます😭!続きが気になります💕無理せず更新頑張ってください! (2月3日 21時) (レス) @page46 id: 0e327a755d (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - くろあんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです…泣これからも執筆頑張ります! (1月28日 1時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年12月13日 18時

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