第165話 ページ18
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貴方side
学校からイルマくんの家へと帰る途中、やはりボクらの中では心臓破りの話で持ち切りだった。
「開始位置はA含め皆バラバラ……
教師との接敵なしに合流するのは難しいな。」
『そうだね。
……………ということでイルマくん、ちょっといい?』
「えっ?あ、うんっ!」
手を出すようにイルマくんへ要求すれば彼は戸惑いながらもおずおずとボクの掌に自身の片手を重ねてくれる。
ボクは目を閉じて自分の手に魔力を込めた。
" 魔 力 共 有 "
「わっ………?」
無口頭で、魔力が完全に共有されない程度にイルマくんとボク自身に魔術をかける。去年魔術に関する色々な本を読み漁り習得したものだ。
直後、全身に暖かい風が吹き抜ける感覚を覚える。
『ボクの魔力を少しだけイルマくんと共有したんだ。
今はちょっと変な感覚だろうけど、そのうち慣れると思うから。』
「すごい…!Aくんが分かる……!!」
勝手にごめんね、と謝罪をするもののイルマくんは全然気にしている様子はなく、寧ろボクがかけた魔術に感嘆の声をあげていた。
「魔力共有……なるほど、これでAの位置も…」
「まるまる見え見えだね!!」
魔力共有の意図に気づいたアズくんとクララちゃんに頷く。
本当は四人で魔力共有できたら良かったんだけど……
『ボクの魔力も多いだけで有限だから、共有できるのは一人が限界なんだよね……』
「構わん、元々高位に近い魔術だ。
習得すら難しい上に複数人の共有はAの負担になりすぎるからな。」
やはりアズくんも理解しているようで、ボクにかけた魔術の魔力消費量も頭に入っているらしかった。
やっぱりアズくんはすごいなぁ…
「この魔術の有効範囲は?」
『感知できるのはざっと半径500m…かな………?』
「その辺は適当なんだな……」
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紫咄(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけてとても嬉しいです✨満足できるものが書けるようにこれからも頑張ってまいります! (2月7日 14時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れ様です。こういった場でコメントするのは初めてなので不快な気持ちにさせる事があったらすみません🙇🏼 この小説の更新をいつも楽しみにしています。この作品に出会えてよかったです。これからも無理のないペースで更新頑張ってください😌 (2月7日 2時) (レス) id: ae6fd6e907 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます!嬉しいお言葉をいただくととても励みになります💪これからも自分のペースで頑張ります! (2月3日 22時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - 今回も更新ありがとうございます😭!続きが気になります💕無理せず更新頑張ってください! (2月3日 21時) (レス) @page46 id: 0e327a755d (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - くろあんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです…泣これからも執筆頑張ります! (1月28日 1時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年12月13日 18時