第163話 ページ16
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二年生に進級してから、初めての実技授業を受けていた時だった。
「さあ!みんな注目!!
本日より!
マルバス先生の指導により魔力適正をしていると、何やら二人の教師を連れてロビン先生がやってきた。
どうやら新任教師の顔合わせらしい。
マトモな
などと少々失礼なことを考えながらその教師らの紹介を受ける。
「シーダです。」
「アトリで〜す、よろしくねぇ〜〜」
…………?
白髪にクリーム色の教師服を着た、静かでクールな雰囲気が漂う悪魔と、長身で長い黒髪を一つの三つ編みにまとめた悪魔。
これといって怪しい様子はない。
二人とも初対面
なのになぜ………
なぜこうも憤りを覚えるんだろう…
二人の新任教師を前に、ボクはまるで記憶に靄がかかったように、どうしてか釈然としなかった。
「Aくん?でい〜ぃのかな?」
『………はい、お好きな呼び方でどうぞ』
……………いや、気のせいだ
きっと思い違いでもしているんだろう、と貼り付けの笑みで湧き出る憤りに蓋をした。
Noside
誰もいない廊下を二つの足音が歩く。
先程まで
「ンフフ、ねぇ見てた?Aの反応〜〜!!」
「見てない…」
上機嫌なアトリに対し、シーダは依然として静かに言葉を返した。
あまりに嬉しそうなアトリの様子に、暫く思考したシーダは あ…、と思い出したように向き直る。
「あの
「そう!…もしかしてシーちゃん、そんなに話したことなかったぁ?」
やっとのことで思い出すシーダに、アトリが尋ねれば肯定が返る。
道理でノリが悪いと腑に落ちたアトリはAについて楽しそうに話し出した。
「去年?逃がしたんだって〜〜理由は知らねぇ〜けど。
でもすげぇ頑丈でさ〜!警戒心半端ね〜の!!」
「そう…なんだ、」
アトリの説明にAとの少ない記憶を辿るシーダだったが、やはりまともな思い出などなく想起するのをやめた。
隣では相変わらず上機嫌なアトリが、興奮から僅かに頬を染めていた。
「あ"〜〜〜楽しみだなぁ、持って帰んの」
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紫咄(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけてとても嬉しいです✨満足できるものが書けるようにこれからも頑張ってまいります! (2月7日 14時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 更新お疲れ様です。こういった場でコメントするのは初めてなので不快な気持ちにさせる事があったらすみません🙇🏼 この小説の更新をいつも楽しみにしています。この作品に出会えてよかったです。これからも無理のないペースで更新頑張ってください😌 (2月7日 2時) (レス) id: ae6fd6e907 (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます!嬉しいお言葉をいただくととても励みになります💪これからも自分のペースで頑張ります! (2月3日 22時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - 今回も更新ありがとうございます😭!続きが気になります💕無理せず更新頑張ってください! (2月3日 21時) (レス) @page46 id: 0e327a755d (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - くろあんさん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです…泣これからも執筆頑張ります! (1月28日 1時) (レス) id: 0a579820f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年12月13日 18時