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第29話 ページ30





Noside





「……はは、初めて寝顔見た気するわ」





魔力の使いすぎで力尽きたのか、イルマとAの寝顔を見ながらキリヲは乾いた笑みを零す。





「僕んとこにいた時は一睡もせんと、警戒してはったしなぁ」





さらりとAの頬を撫でる悪魔の目は優しさと欲望に塗れていた。

その時、勢いよく扉が開き物凄い剣幕で教師らが突入してくる。





「粛に!アミィ・キリヲ、確保する。」





カルエゴの一声に戦闘要員である教師が一斉にキリヲを囲み、後ろではスージーらがイルマの治療とAを医務室へと運びに動く。





「首謀者はお前だけか、」





「ええ、僕の長年の夢でしたから。

でも後悔はしてません、
絶望した僕もAちゃんも、なかなかええ顔してはったし。」





そう頬を赤く染めるキリヲに、目の前にいるのは本物の悪魔だと教師たちは背筋を凍らせる。
そんな中、Aに対する呼び方に違和感を抱いたのだろう。

いつかエイトと話した疑問をダリが投げた。





「Aくんと君の関係は?」





「………ふふ、気になります?」





Aの話を持ち出したためか、キリヲは一層嬉しそうな表情(カオ)をし目を細めた。
まるで飼い猫の惚気を話し出すように。






××××××







イルマside






____僕みたいな元祖返りに、気ぃつけてな






 ……………先、輩…?



温もりと共に目を開けると、視界いっぱいにおじいちゃんの顔が映る。





「お、おじいちゃんっ?!」





どうやら僕はおじいちゃんの膝の上で眠っていたらしい。やぁ、といつも通りのおじいちゃんに師団披露(バトラパーティ)のことを思い出す。





「そうだキリヲ先輩!」





「まあまあ落ち着いて。
大丈夫、学校もみんなも無事だよ。

それにしても………




イルマくんたちの花火すごく綺麗だったよ〜〜っ!!
おじいちゃん感動しちゃった!」





すっかりおじいちゃんモードに入ったおじいちゃんに抱きしめられ、思わず頬が緩む。



 よかった……花火成功したんだ…!





「あ、あれはAくんがたくさん助けてくれて…………



…………………あれ?」





咄嗟に辺りを見回し、やっとAくんがいないことに気がつく。気を失うまで確かに彼と一緒にいたはずだ。





「Aくんはどこに………?」



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紫咄(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!全員推し分かります!皆が皆良いキャラでいくら書いても書き足りないくらいです笑これからも更新頑張ります! (6月7日 19時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私愛され大好物なので嬉しいです!魔入りました入間くんのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (6月7日 19時) (レス) @page5 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - ガイさん» ありがとうございます!頑張って執筆しますのでまた読みに来てくれると嬉しいです! (2023年4月30日 14時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)
ガイ - 面白かった。←いつもは、こんなキャラじゃありません!!(*/□\*)かぁ〜// (2023年4月30日 14時) (レス) id: 5793000cce (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!とても励みになります!これからも頑張って執筆していきますので読んでいただけると嬉しいです。 (2023年4月7日 23時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年1月1日 23時

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