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第03話 ページ4





???side



師団(バトラ)にも入団し、少しずつだが学校にも慣れてきた頃にそれは起こった。




  ドォォンッ!!!




隕石が降ってきたような破壊音がすぐ頭上で炸裂する。





「イルマ様!危ない!」



「イルマち!上!上!」





「え……?」





見たことないぐらい青ざめたアズくんがものすごい速さで僕の方へと駆け寄って来ようとしている。
当惑しながら僕が顔を上げた時、もう幾度となく経験した死の予感を感じた。


たった今足を踏み入れた悪魔学校(バビルス)の正門が、




亀裂という悲鳴を上げて落ちてきたのだ。


運悪く、その瓦礫は重力に従い僕へ目掛けて迫ってくる。





「うわあああああああ?!?!」





命を守る行動として身体に染み付いた回避行動を試みようとしたその時、




瓦礫と一緒に、悪魔(ヒト)が落ちてきた。



濃い青色のような髪に黄色のような緑色のような瞳を持った、その悪魔(ヒト)と目が合う。

きっと今の破壊音はこの悪魔が門にぶつかった音なんだろう、と今更ながらに一人納得しているとシャツしか着ていない悪魔は、自身の身を盾にするように僕を抱え呟いた。





重量操作(フラクタル)





「…わっ!?」





潰される……!、そう思いぎゅっと目を瞑っていたが瓦礫たちはこの悪魔(ヒト)の呟きにより空中で動きを止めた。

そのおかげか、僕の他にも今頃瓦礫の下敷きになっていたであろう生徒らも無事でいる。



 この悪魔(ヒト)………





「すごい…!助かりました!ありがとうございます!」





『怪我がなさそうでよかった、

……………こちらこそ、ごめんね。』





「え………?」





 どうして、この悪魔(ヒト)が謝るんだろう……?



ごめんね、という言葉を不思議に思っている時、突然僕達を囲むように炎が地面に輪を成した。





紫色の(・・・)()……?」





 すごい……綺麗………

 アズくんのかな?



透き通るような紫の炎に綺麗だなあ、なんて思いながらふと隣を見れば、僕を助けてくれた悪魔(ヒト)は顔を曇らせていた。





「?どうし……」





その時、はたと気づいた。
よく見れば、門の騒動でアズくんとクララの姿は近くにない…



 じゃあ、この炎は………





「よくも逃げてくれたね、侵入者」





次の瞬間、あの悪魔(ヒト)は拘束されていた。



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紫咄(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!全員推し分かります!皆が皆良いキャラでいくら書いても書き足りないくらいです笑これからも更新頑張ります! (6月7日 19時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私愛され大好物なので嬉しいです!魔入りました入間くんのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (6月7日 19時) (レス) @page5 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - ガイさん» ありがとうございます!頑張って執筆しますのでまた読みに来てくれると嬉しいです! (2023年4月30日 14時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)
ガイ - 面白かった。←いつもは、こんなキャラじゃありません!!(*/□\*)かぁ〜// (2023年4月30日 14時) (レス) id: 5793000cce (このIDを非表示/違反報告)
紫咄(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!とても励みになります!これからも頑張って執筆していきますので読んでいただけると嬉しいです。 (2023年4月7日 23時) (レス) id: a9de1191b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫咄 | 作成日時:2023年1月1日 23時

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