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初めての希望を胸にグルッペンは彼女に譲った
(せいぜい期待を裏切らない事だな)
＊
会計を済ませ、彼女の隣に座り ケーキを頬張る
ライノを見ながら
彼女を知りたくて
だが彼女はケーキを食べる素ぶりを見せない
何故食べないんだ？
とグルッペンは思う 自分のせいだとは微塵も思ってないようだ
しばらくするとライノが話しかけてくる
「あっちに席、空いてますよ」
まるで厄介払いをするように言う彼女
実際そうなのだが
ここから離れたく無いグルッペンは反論する
「どこに座ろうと私の勝手だろう」
「ソウデスネ」
反論すると彼女は黙ってしまった
黙ってしまった事を残念に思うグルッペンは こちらから話かける事にする
「食べないのか？」
「いやー隣にいる誰かさんのせいで食べれないんですよ」
イライラとした様子で言う彼女
自分のせいで、と言うところに何故か嬉しくなるグルッペンだが、
「ふーん」
と、気持ちを抑えて相槌を打つ
また彼女は黙ってしまった
また、あの反応が見たくてグルッペンは更にちょっかいをかける
彼女がスマホをとろうとした瞬間を狙いケーキを取ろうとする、が
金属音が鳴り、グルッペンの魔の手は受け止められる
とても驚くグルッペン
ゾムからも奪えたのにな
そう思うグルッペン
((その後食害されて吐いたのはまた 別の話))
グルッペンが驚いていると
「何してるんすかねぇ？」
少し 怒った口調で言う彼女
ソレがゾクゾクして
不思議な感覚がグルッペンを襲う
(マゾでは無い)
どこぞのハゲ()とは一緒にされたくはない
「食べないのだろ？貰おうとしただけだ、勿体ない」
「何故そうなる」
口がにやけるのを抑え 適当な言葉繋げる
彼女はまたグルッペンから距離を取り
マスクに手をかける彼女
マスクの下の隠された素顔は
彼女の顔は
とても 綺麗だった
「美しい」
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作者名：ラック | 作成日時：2020年8月9日 23時
