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夢 ページ1
腕組をして枕元に座っていると、仰向きに寝た男…薮が、静かな声で
「俺…もう死ぬ。」
と、言った 。
薮はその頭を枕に乗せて、綺麗なその顔をその中に横たえている。
真っ白な頬の底に温かい血の色がほどよく差して、唇の色は無論赤い。
…到底死にそうには見えない。
しかし薮は静かな声で、
「俺、もう死ぬ。」
と、先程よりはっきりと言った。
…俺も、何故か分からないけれど、確かにこれは死ぬな、と思った。
そこで、
「…そうなの?…もう、死んじゃうの…?」
と、上から覗き込むようにして聞いてみた。
「うん。…死ぬよ。」
言いながら彼はその目をぱっちりと開けた。
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作者名:りぬ | 作成日時:2018年12月19日 22時