拾陸 ページ16
雪乃side
は、と目が覚める。そこは私の布団の上だった。
そうだ、昨日は泣き疲れて寝てしまったんだっけ…
あ"っ!!!!!!!
師範の胸の中で寝た気がする!!!!!!!
「師範〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
師範の部屋の襖をシャッ!と開け、土下座した。
冨「!?」
「昨晩はお見苦しい姿を見せてしまい申し訳ございませんでしたあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
師範は、ふ、と笑って、ぽんぽんと私の頭を叩いた。
冨「雪乃、お前はよく頑張っている。立派に成長した。このくらいでへこたれるな。俺はお前の味方だ」
その言葉だけで再び涙が落ちそうになる。
だめだ、しっかりしないと!
「はい!」
いつもの通り朝食を食べ、稽古をし、私は神社に行くと師範に告げ、水屋敷を出た。
炭治郎…炭治郎は信じてくれるだろうか。
わからないなあ、真中ちゃんが何か言ってるかもしれないし…
私には彼を信じることしか出来ない。
憂鬱な気持ちで神社へと向かう。
炭治郎は既に来ていた。
「…炭治郎」
「雪乃」
気まずい雰囲気が私たちの間を流れる。
意を決して、私は口を開いた。
「私は、真中ちゃんを斬ってない。私の日輪刀が見たいって言ってきて、渡したら自分で自分の腕を斬ったの。私はやってない。信じて、炭治郎」
炭「…」
炭治郎は黙ったまま難しい顔をし、そして……
、
、
炭「なんてな!そうだと思ったよ」
にかっと笑ってそう言った。
「信じて、くれるの?」
炭「もちろん!彼女を信じない彼氏がどこにいるんだ!確かにしのぶさんは真中、いや、彩悠のことを信じている。たぶん、すみちゃん達やアオイさん、カナヲもそうだろう。しのぶさんのことが大好きだからね」
そうか、そうだよね…
炭「でも、夜、伊之助と善逸と3人で話したんだ。伊之助は感覚が鋭くて善逸は耳がいいだろう?2人とも彩悠の違和感には気づいたらしいんだ!だからその2人は味方だ!」
「ほ、本当に?」
炭「ああ!あ、でもカナヲはわからないんだ」
「え?でもさっき真中の方信じてるって」
炭「カナヲ、まだ自分の心のままに動いてないんだ。だから、しのぶさんに言われたからっていうだけで、カナヲの本当の気持ちはわからないんだ」
「じゃあ希望はあるのね!ありがとう、炭治郎」
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Nami - 冨岡さんが味方で良かったです!推しなので! (8月21日 20時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
かすみ - これからも頑張って下さい!!!!!!応援してます!!プレッシャーになってしまったらすみません……(-_-;) (2020年4月20日 12時) (レス) id: 94a9a7e816 (このIDを非表示/違反報告)
かすみ - こんにちは!!!楽しく読ませてもらっています!私、めっちゃ裏切り系の小説好きなんですよね笑少し気になったところがあったんですが、拾肆話のしのぶちゃんが呼んでいる桑原さんって誰のことですか??夢主ちゃんの苗字は東雲って書いてあったので誰なのかな…と (2020年4月20日 12時) (レス) id: 94a9a7e816 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 真白さん» あああああ!なるほど!!!!!!!!!! 今すごい理解しました!付け焼き刃の知識でごめんなさい。ご指摘ありがとうございます!次作に繋げます! (2020年4月12日 2時) (レス) id: 99dc88188a (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - あっ…そこじゃなくて、呼吸はあくまで身体を強化するだけのもので、日輪刀から水が出たり、結晶が出たりはしないんです。説明が分かりにくくてすみません(~_~;) (2020年4月12日 2時) (レス) id: c327c25171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆい | 作成日時:2020年3月31日 15時