#37 ページ38
｢マダムポンフリー!!｣
ドラコはドアを蹴破る勢いで医務室の扉を開けた。だが、そこにはマダムポンフリーはおらず、ハリー、ハーマイオニー、ベッドに寝ているロン、そしてダンブルドアしかいなかった。
｢ドラコ…!!腕に抱えられているのは…｣
驚いた顔でダンブルドアがドラコに問う。
｢ミルハです!!命が危ない、早く治療を!!｣
｢ミルハ？どうしてミルハがここに？｣
ハーマイオニーが困惑した様子でドラコの方を振り返る。血だらけのミルハを見て、小さく悲鳴をあげた。
｢ドラコ、落ち着きなされ。ミルハを見つけた次第を詳しく教えてくれんかの？｣
｢禁じられた森です。そんなことより早く！本当に命が危ないんです…｣
ドラコは、自分の頬に流れる熱いものに気がついた。
僕は…泣いているのか？
｢ネズミ…まさか、ぺティグリューが…!?｣
｢くそっ、あの時逃がしてなければ…｣
｢…逃がしただと？｣
ドラコは低い声で言った。
あいつらが、そのぺティグリューとかいうやつを逃がしてなければ、ミルハはこんなことには…ならなかったのか？
｢ミルハは…お前らが殺したようなものじゃないか…！なぜ逃がした！ふざけるな!!…ふざけるな…｣
ドラコはベッドに近づき、ミルハを寝かせた。手が頬に触れた。…冷たい。
ドラコはばっと目を見開き、急いで首筋に手を当てた。脈はある。あるが、先程よりも弱い。
｢ダンブルドア先生、早く処置を！｣
ああこんなことなら治癒魔法の1つくらい覚えておけばよかった。自分の技量の無さが悔やまれる。ダンブルドアが静かに口を開いた。
｢…時間を扱うのは危険じゃがそれによって救える命もある。さて、ハーマイオニー。わしの言わんとしていることがわかるかな？｣
それがどんな関係があるのいうのだ。しかしハーマイオニーははっとした顔をし、首元から砂時計の入ったペンダントを取り出した。
｢さあ、わしは君たちを閉じ込めておくことにしよう。ちなみにじゃが、シリウスは8階のフリットウィック先生の事務所に閉じ込められておる。西塔の右から13番目の窓じゃ｣
｢ハリー、マルフォイ、これを首に掛けて｣
｢どんな状況かわかってるのか、グレンジャー！そんなことより…｣
｢いいから掛けて！これでミルハを救えるわ｣
｢ハ、ハーマイオニー、一体どういう…｣
｢使えばわかるわ。さあ、早く！｣
ハリーとドラコが首にかける。ハーマイオニーは3回砂時計をひっくり返した。周りの風景が目まぐるしく回り始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 428人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えま - とっても読みやすいです！ドラコ推しだから感激しました、、！ほんとに大好きです！ (2022年3月22日 13時) (
レス) id: 6cc22acf6a (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - zx2to5さん» ひゃあ！ありがとうございます！応援嬉しいです、頑張ります!!! (2021年7月23日 16時) (レス) id: c2fcd2c505 (このIDを非表示/違反報告)
zx2to5(プロフ) - とても読みやすくて、一気に読んでしまいました！連載大変かと思いますが頑張ってください。作者さんの原作愛が伝わってきました(^^) (2021年7月20日 0時) (レス) id: 6bc55a23b1 (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - 私さん» 不快に思われてしまったのなら申し訳ございませんでした。ただ私の解釈としては｢グリフィンドールの赤｣ではなく｢夢主の色である赤｣として書いていました。ご理解頂けると幸いです。一応変更させて頂きます。申し訳ありませんでした。 (2021年6月6日 18時) (レス) id: a1339067a5 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - というセリフは、キャラクター性を否定していると思い、不快に感じました。これはれっきとしたキャラ崩壊であるため、注意書きなどして欲しいです。長文失礼しました。 (2021年6月6日 7時) (レス) id: 1d04dc23cb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みやこ | 作成日時：2021年5月24日 20時
