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何やら厄介なことになっていそうだが
……俺には関係の無いことだ
Aside
嫌な気分でも仕事はやらなくちゃいけない。
今日は早く帰ろう。そしてコンビニでも行ってスイーツでも買おう!
それだな、と計画を立て落ちていた気分を上げ仕事に集中していた
帰宅するため病院を出ようとしたが廊下の途中で九条先生に捕まってしまった
「はぁはぁっ、ちょっとAちゃん!」
「へっ?九条先生!どうかしましたか……?」
上がった気分がまた落ちていきそうだ
「話があるんだけど、い?」
「は、はい……」
なんだろ、後輩ちゃんと付き合ったとか……?でもわざわざ言うかな……?
あぁ〜でも関わってたし……
話があると言われ連れてこられた場所は中庭だ
人が多い訳でも無く少ない訳でもない
患者さんやお医者さん看護師さん。色んな方がいる
みんな笑顔で楽しそう。
「あの、話とは………?」
この言葉を言うだけでも苦しいのに……事実を言われてしまったら私はどうなってしまうのだろう……
「自分さ………Aちゃんのこと好きなんだけど……」
「付き合ってもらえる……?」
「……ん、……?」
待て待て、どういうこと?
「ぇ、す、好き……!?」
ここまで理解できないことに出会ったのは初めてだった
「うん、そう好き」
「いやっ、へっ?何、待ってください……私理解能力乏しいので………」
「へっ、付き合う……?な、え?どういうこと!?」
「え、でもあの子は……?」
「あの子……?」
九条先生は首を傾げる
「私の後輩のあの子です。良い感じなのかと………」
「そんなんじゃないって…!」
誤解だと言わんばかりに手を振る
「な、んだぁ………」
ほっとした自分が居た。心が軽くなったが、それがなぜかはまだ分からなかった
「で、ど?自分にノってみる?」
余裕そうな表情だった
「……す、すみません……私………分からない、です……」
九条先生の表情が少し曇った
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作者名:名無し | 作成日時:2023年2月24日 7時