構って欲しい／パラド ページ29
パラドside
最近Aが全く構ってくれない
恋人だってのに仕事で無理とか
だからAが寂しいと思うまで我慢することにした
永夢にそんなことできるのかって言われたけど
俺も子供じゃねぇしそんくらい余裕だ
Aside
仕事中にパラドに構って欲しいって頼まれたけど断っちゃった…
流石に来週までの資料は完成させないと間に合わないし……
そんな言い訳を心で呟きながら完成させた
「おわっ、たぁ…」
後ろからすごい視線を感じる
振り向くとパラドが目をキラキラさせてじっと見ていた
けど、目が合った瞬間逸らして拗ねたような顔をした
「……？ど、どうしたの…？」
「…別に……」
「そ、そっか…」
なんか怒ってるのかな…？
パラドどうしたのかな……
不安が募るばかりだった
その後は普段と変わらず仕事をこなしていたが
いつもはパラドがちょっかいをかけてきたり邪魔をしてくるはずなのに今日は全くなかった
良いことのはずなのに…なんでかな
……ちょっと寂しい…
「永夢…！ゲームしようぜ！」
「だーめ、まだ仕事しなくちゃならないから」
「じゃあ私とドレミファビートやろうよ！」
「お！いいぜ！」
胸の辺りがなんか気持ち悪い
体調的なものじゃなくて
こんなこと今までなかったから原因が分からない
でも━━━━━━━━━━━━━確実に私はパラドに構って欲しいって思ってる
けど、今更パラドに言えるわけがない…
仕事が終わって帰るところだった
「明日那さん、少し患者さんのことで聞きたいことがあるんですけど…」
「おっけー、じゃあ行こっか」
「永夢、俺も行くぞ！」
「パっ、パラド…！ちょっと……！」
「ん？じゃあパラドまた後でね」
「お、おい、たく…なんだよA」
やりたい事を止められて少し不機嫌なパラドであった
「ご、ごめん…止めちゃって……」
「いや、別に怒ってないけど…なんだ？」
不審に思ったパラドが近づいてくる
気まずい空気が流れる…
「パラドが構って欲しいって言ってくれたのに断ってごめん…」
「…そんなことならもう大丈夫だけど」
そんなことって…
永夢達と遊んだから…？もう私とは遊びたくないのかな…？
私の中で黒い渦がクルクルと回っている
そんな感情…要らない………
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作者名：名無し | 作成日時：2023年2月24日 7時
