クールな兄/鏡飛彩 ページ25
私の家族はみんな頭が良かった
お父さんは病院の院長をしてるしお母さんは獣医をしていてお兄ちゃんも医者をしている
しかも全員ものすごーく厳しいオペを成功させてきて私じゃ分からないくらい凄い人になっている
そんな家に居たから私も勉強を沢山やらされて、人よりかは出来るんだけど家の中だとやっぱ馬鹿。
そんなんだから私は嫌になって家を出た
高校に入る頃には一人暮らしを始めてもう何年も家に帰っていない
大学生になったくらいで少し体調を崩して病院に来ていた
「鏡Aさーん」
頭痛がして咳も出ていたからマスクをして診察室に入った
「Aさん、今日はどこの調子が悪いですか…？」
そう言ってきたのは紛れもなく私の兄だった
だけどあっちは私だって気づいていなかった
「ぇ、えと、頭痛と咳がひどくて…」
そのあとは診察を受け薬をもらった
……やっぱり気づかないよね。
ただの風邪だったらしく薬を飲むとすぐ治った
大学から自宅に帰る道を歩いていると急に息がしずらくなり立ってはいられなくなった
「はぁはぁっ……」
これは救急車を呼ばないとと思い連絡を入れた
すると駆けつけたのは救急車ではなく2人の医者だった
「大丈夫ですか…!?……これは、アランブラのゲーム病ですね」
よく分からない単語を言われた後一気に体調が悪くなり体がとても熱くなりそのせいで気絶してしまった
目が覚めると病院…と言っていいのか分からないがひとつのベッドの上にいた
「あっ、おはようございます。体調はいかがですか？」
「…？お医者さん、ですか？」
「はい。あなたは今ゲーム病という病気に感染しています」
「ゲーム病…？病気…？」
よく分からず繰り返して聞いてみた
説明を聞くと新型ウイルスで自分の体からゲームの敵キャラが出てきてストレスを貯めてその人の体を乗っ取るという病気、？らしい
「研修医、俺がオペをする」
「え？飛彩さん…？」
「そいつは俺の妹だ」
「え…！？…うわぁっ！？」
研修医？の先生はとても驚いた様子でそのまま足をぶつけてしまった
「ピイロのピモウト！？」
急にお兄ちゃんの後ろからピンク色の髪の毛をした女の子が叫んできた
何がなんだか私もパニックだったので1度研修医の先生…宝生先生とポッピー…さんには出ていってもらった
「……久しぶりだな」
「そ、うだね……」
とてつもなく気まずい空気が流れる
「今は何を目指している」
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作者名：名無し | 作成日時：2023年2月24日 7時
