第十章 ページ5
樹
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ｷﾞｨｰｰ
重い鉄の扉を開ければ端の方に座っている北斗。
相変わらず手足を縛られていた。
手は、金属で覆われていて、何も出来ない…
食事とかどうしてるんだって感じ
樹「……ほく、」
反応なしで、ずっと一点を見つめていた。
樹「…お前、ちゃんと食ってんのか、？」
大野「…全然食べないんだよね。というよりほぼ食べてない。この間だしたご飯は牛乳だけ飲んだんだけどね」
樹「手が縛られてるのにどうやって食べてるんですか？」
松本「俺が見てるから、はずしてるよ。」
樹「…ほく、北斗、きこえる？」
大我「…北斗さん」
声は出てないものの口がもごもご動いてて
何か、言いたげだった。
樹「…俺、出たよ。
北斗俺の事信じてくれてありがとな」
大我「…北斗さん。ちゃんと食べないと…」
樹「…今度街で、とろろとか買ってくるからさ、食えよ。トマトとか笑お前…苦手だけど食えよ笑」
大我「え！！トマト！？」←
樹「いや、お前じゃないから！！」←
北斗「……り、」
樹「ん？」
大我「樹さん？」
樹「あ、いや、…」
今、北斗…俺の事呼んだ？
北斗「…じゅ、…り、」
樹「…！！北斗！！」
ﾐｼｯ､ﾊﾟｷﾊﾟｷﾊﾟｷｯ､＿＿
そう音を立てて凍りづいていく北斗のまわり。
まるで彼の周りだけ季節が変わったような…
今まであんなことなかったし
北斗自身、
しっかりと自分の意思で力を制御していた
樹「…！北斗！！ダメだ！落ち着けって…！！その力を止めろ！！！」
そんなこと言ってもダメなのは分かってる。
今の北斗は俺にすら聞く耳を持たない。
松本「どいて。大野さん。お願い」
大野「…ごめんね、北斗」
北斗「…！！！」
樹「……っ、」
首元をうたれ、ピタリと動かなくなった北斗
気絶したのか横たわって、周りの氷が溶けてていく
松本「…これの繰り返しだよ。
喋ろうともしない、俺たちとも目を合わせようともしない」
樹「……え？でもさっき、」
北斗は俺の名前を呼んだ。
本当に小さい声でだけど
"じゅり、"
そう言った。
口をモゴモゴさせてたし…言いたいことあるのはわかった
樹「………北斗。」
次は俺がお前を救う番だ
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しずく - 完結おめでとうございます！いつも楽しみにしていた作品なので終わってしまうのは寂しいですが、次の作品も楽しみにしています。これからも頑張ってください。 (2021年5月8日 22時) (
レス) id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
しずく - すごく面白いです。更新を楽しみにしています。これからも頑張って下さい。 (2021年3月7日 18時) (レス) id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2021年3月6日 13時
