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第七章 ページ17

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北斗「俺にとって、宝であった」




両親が惨殺された時俺はその場にいなかった。


後に聞かされたことで弟の死体だけがなかったことも全部知っていた。



母親に撫でられた手。

褒められた時の父親の顔。

喧嘩をしても支え合ったあの家族がなくなった瞬間

俺は、全てがたまらなく愛おしくなった。





北斗「………貴様、今まで何人、殺った?」





康二『ざっと…10人とか?』



北斗「嘘はいらない。いいか?松村家で2人。そして今ここで倒れてる者だでも…100人はいんだよ、そんな数分でできることではない。慣れてるな」





康二『俺は、ただ、命令されただけでっ、』



先程まで強気だった彼の姿勢は変わり、急に怖気づいて、腰を低くした。




北斗「…なんだ、どうしたのだ」




康二『な、なにするん、?』


北斗「……お前を縛って、殺す。


それか、お前が俺の両親と同じように切り刻む。」




康二『ひっ…!!』





北斗「先程まであんなに偉そうだったのに…どうしたんだ?



そうか…貴様…苦手なのか、この刀が」







康二『…!ふざけんなっ、!


そや!俺も元人間や、…仲良く、なれる、』







北斗「…俺が目指してるのは鬼との和解ではない。


そうだなぁ、ならお前が人を殺した分だけ俺がお前を傷つける。


腹を切って、鬼のくせにある内蔵を取り出してズタズタに…100じゃ済まないけど…なぁ?」







康二『…くっ、狂っとる、…』






北斗「…俺と仲良くするにはそうするしかないさ、


どうする?太陽に抱かれ死ぬか、俺に、刺殺されるか」








何故こんなにもこの男はビビっているのであろう。

自分が夜に変化したことで有利になるとでも思ったのだろうか。






ひぃっ、ひぃっ、と声を上げる彼に馬乗りをして
刀を見せれば泣き出した。




案外…弱いものだ








康二『ふ、…ふざ、ふざけるなぁ…!!!』



北斗「…!くっ、…」





彼の手から出した糸に俺は攻撃をされふっとんだ。




樹「ほくと…!伏せろ!」



康二『お前が、っ、うぐっ…!』



樹「"炎"…!!"瞋恚の炎"」




康二『…!ぐぁっ…!』





鬼の胸には樹の矢が刺さっていた。

そこから燃え上がり徐々に火に侵食される鬼の体。

それでも戦おうと立つ鬼は…再生能力含めて、気持ち悪いものだ


それに、樹のあの技…知らない、


樹は成長し続けていた。俺とは違い振り返っていない




北斗「っ、」



それが堪らなく悔しいものだった

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沙羅(プロフ) - あさん» ありがとうございます!とても嬉しいです。樹くんと北斗くんの2人の性格の違い、弱さ、強さ…そこに注目して頂けたこと、そして【壱】で好きな場面があること…とても励みになります!これからも頑張りますのでよろしくお願いいたします! (2021年2月4日 23時) (レス) id: 8c91eea260 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 移行おめでとうございます。この設定の樹くん強さの中に弱さがあったりなどしてとても好きだったのでお話し続けてくださりとても嬉しかったです。憑依させる場面特に好きでした!これからも作者様のペースで更新して頂けたら嬉しいです。 (2021年2月4日 23時) (レス) id: 6f43ad3d50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2021年1月26日 23時

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