神の罪と好奇心 (ページ1)

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１　心ページ1

さむい＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

静かな空気に殺される

青い光景が広がっていた

「はぁ、はぁ」小さく息を繰り返す

冷たいドアノブを押し込んだ

ちょうつがいの音がなった

壁に書かれている文字も読まずに通り過ぎる

ガチャリ

澄み渡った空間だった

鏡で青い光が何層にも反射されていた

私は息を呑んだ。宝石のように透き通った、オレンジピンクのカールがかかったふわふわな髪の毛先は半透明な青だった。ガラスがすれるような音さえ聞こえてきそうだ。健康的な肌のほんのり果実的な色味を含んだ褐色、首元にそばかすがひとつあった。

綺麗なネックレスも付けている。私はこれから起こることを想像してスムーズに銀の金具を取り外しもう一度つけ直してからポケットに入れ込んだ。

冷たい鏡に触っていた。瞳は透明でつるつるした餅みたいでオレンジっぽい茶色は下に行くにつれグレーがかっていた。感触から心が落ち着くものを身に着けているのはわかっていた。先程からドアノブに手をかける際視界に映り込んでいた、ほわほわした白に近い薄灰色のブランケットを身にまとっている

長いまつげはこの体の持ち主の凛とした性格を思わせる。美しい背格好に心が浄化される気さえした。私の頭に持ち主の意識が共有された。カタカタと音がなっていたが私は吸い込まれていた。しびれを切らしたのかGamesの時のように音声のほうが聞こえてくる。あらかじめ質問内容を録音されたであろう女性の声は呪文にかかったように魂を感じることのできない、無機物的な音だった。『あなたの名前は？』「シェルカー・ムルーブス」
私は鏡から目を離すことなく質問に答えた。

Aという名は自己紹介の時にでも使おうか。

(なんて、素敵な人)きっと魂が通じ合ったのだろう。私はこの人の心と体に敬意と誇りを持った。
この人は自分を愛していた。私もそうだ。自分以外に自分の事を解ってくれる理解者は居なかったんだ

同じ思想を持つ人間とこうして繋がれるのはとても心強い。彼女ほど綺麗になれる人間が居るだろうか？このフロアの誰よりも気高い精神を持っている。私は誓った。必ずこの体に傷ひとつつけはしないと。彼女に向かって畏敬の念を込めお辞儀をした

『年齢は？』「19」『なぜここに？』「それは」
「沢山の人を、殺したから」
「そして私はあなた達の地下施設に挑みに来た。」
『今後どうしたいですか？』
「私の正しさを証明したい」

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