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そっか、
と私の言葉を飲み込んだあと、ボソッと
『今日隣にいた彼、どんな人なの?』
と呟く。
「藤田くん、ね。
彼は今年入社してきた1年目の子ではあるけど、要領はいいと思うよ。」
なんて、返すと
へー、と無関心な様子。
「え、興味無いならなんで聞いてきたわけ?」
『え、興味があるわけじゃないんだけど。』
「じゃあ、なんで」
『その、藤田くん?がめっちゃさくに懐いてる?っていいのか分からないけど、
さくを見る時、飼い主を見つめる……みたいなの感じたからどういう関係なのかと思って。』
……やっぱり、藤田くんに感じていた犬感は間違いではなかったとわかった瞬間、
「え???ほくもそう思った!?」
なんて聞き返せば、え?と驚いたあとちょっと不機嫌になって
『ほくもってどういうことよ?』
と、食いついてくる。
「なんだか、今まで全然関わって来なかった子なのに、一緒に仕事すること増えてから、何故だか懐かれた感じがするの。
ずっと付いてきて佐倉さーんって言ってるし。」
藤田くん犬疑惑をほくにぶつけてみた。
充分、ほくも犬の分類に当たるとは思うんだけど。
『……小型犬じゃなさそうだな、あの様子は。』
「え?」
『子犬可愛いー!ってしてて、でも気づいたら子犬が大型犬に成長してるかも。』
「ねえ、、、さっきから何言ってんの?
話の内容が見えないんだけど。」
藤田くんの話をしていたのに、子犬、大型犬って。
ほくの頭の中は理解できなかった。
『分からなくていい、さくはこれまで通り接すればいいだけの話だよ。』
意味が理解できないまま、
その後も仕事の話やら、美味しいご飯の話と結局長々と話してしまっていて、時計を見て慌てて会話を終わらせた。
「じゃあ、次の撮影でね。」
自分でこんなことを発しているのかも不思議だった。
ほくと仕事。
自分のポジションの重圧もあるけれど、それ以上にほくと共に仕事が出来ることが嬉しくて。
いつもなら大きい仕事の日なんて来て欲しくないのに、
撮影の日まであと何日、って意識しちゃっていて
早くほくに会いたい
なんて毎日考えていた。
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もっちもちさくら(プロフ) - 優希さん» コメントありがとうございます!模索していた作品ですが楽しんでいただけて幸せです😭まだ色々と書きたいこともあるので、是非とも番外編を楽しみにしていただければと思います!! (2022年7月21日 17時) (レス) id: 4baa1664b1 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 完結おめでとうございます!好きな作品だったので終わってしまうのが凄く寂しいです😢また番外編等でお会いできたら嬉しいです🥺 (2022年7月21日 17時) (レス) @page50 id: e49244e76b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もっちもちさくら | 作成日時:2021年10月9日 11時