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その後の記憶はほとんど覚えてない。
私が無理やり消したかったのかもしれない。
後々わかったことではあるのだけれど、
事故は十字路の交差点で、青信号に変わって発進した父さんの車が、交わる車線を走る信号無視した車に衝突されたらしい。
しかも、相手方はスピードも法定速度オーバーしていたらしく、衝突は相当なものだったらしい。
気づけば、お葬式も終わって2人は骨箱に収まるくらい小さくなってた。
それから私はずっとここで一人暮らししてる。
父さんと母さんの3人で暮らした家から離れることができなくって、ずっと当時のまま。
私はずっと現実から逃げて来たんだ。
・
「……私ってこの世にいなくていい存在なの。」
『そんな訳ない。』
自虐を否定するほくの声には耳を傾けず、ひたすらしゃべり続ける私。
私の黒い心の部分を口に出してしまえば、それに取り憑かれて止まらなくなる。
「私が早く来てって言わなかったら、慌てなくてその事故に遭わなくて済んだかもしれないし、
大学生の時の彼氏もわたしと付き合わなかったら、もっと早く幸せになれた。
……もう私は誰のことも好きになっちゃいけないし、その人たちを不幸にする存在なの!」
『それは違うって、』
「違くないの!!!!!!」
昂った感情をほくにぶつける。
もうここまで黒に飲み込まれると何も信じられない。
「ほくもこれ以上私に関わらない方が身のためだよ?
せっかくデビューして、輝きはじめたばっかりなのに!
もうメッセージも会うのもやめよ?
……ケータイ貸して。」
ホームボタンを押させてから、力ずくでほくの右手に握っていたスマートフォンを奪い取り、連絡先を開いた。
幸いなのか、不幸なのか、
彼のスマホにはほとんど連絡先が登録されていなかったため、すぐに自分を見つけることが出来た。
連絡先を削除
このボタンを押せば、彼との連絡手段が絶たれる。
本当はこんなことしたくないんだ。
ほくは大切な人だし、近くにいて欲しい。
でも、それじゃあ彼を傷つけるかもしれない。
何が幸せなのだろうか?
彼の幸せはどの選択をすればいい??
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もっちもちさくら(プロフ) - 優希さん» コメントありがとうございます!模索していた作品ですが楽しんでいただけて幸せです😭まだ色々と書きたいこともあるので、是非とも番外編を楽しみにしていただければと思います!! (2022年7月21日 17時) (レス) id: 4baa1664b1 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 完結おめでとうございます!好きな作品だったので終わってしまうのが凄く寂しいです😢また番外編等でお会いできたら嬉しいです🥺 (2022年7月21日 17時) (レス) @page50 id: e49244e76b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もっちもちさくら | 作成日時:2021年10月9日 11時