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◇
次の日、いつも通り三回目のアラームで体を起こす。
しかし、起床時刻を中学の時と同じ時間に設定にしていたのでギリギリ寝坊してしまった。
｢…眠い｣
とはいえ私ごときがベッドの吸引力に抗えるはずがない。
遅刻するという焦りは、恐ろしい睡魔達に蹂躙された。
_
｢◯したろかこの【自主規制】｣
｢鬱陶しいねんお前！｣
……玄関が騒がしい。
結局時計はいつの間にか8:00を指していて、30分前の自分を呪いながら体を起こす。
まだ覚醒しきっていない脳で足に命令して階段を降りると、人の家で掴み合いの喧嘩をしていた二つの影が同時にこちらを見た。
｢ぁ…おはよう、今起きた｣
声の主は天乃と……ゾム。
天乃は合鍵を所持しているので百歩譲ってわかるが、何故ゾムが居るんだ。
そもそもこの家は割と新居で、中学2年の夏頃から一人暮らしをする際に親戚から借りたもの。
ゾムが知っているはずないのに……。
絶句していると天乃が苦笑いでおはよう、と呟いた。
ゾムも慌てたようにこちらを向いてグググと笑顔をつくる。
そんな引き攣った顔見せるくらいなら真顔のがマシだ。
zm｢A、なんで此奴に合鍵渡してるん？｣
rbr｢俺は信用されてるんですぅ｣
質問してきたゾムに対し、煽り口調で返す天乃。
朝から胃がチクチクしてきた。
取り敢えず身支度が終わるまでリビングに居てもらおう。
｢天乃…とゾム、案内するからついてきて｣
歩き出そうとした瞬間、ゾムに肩を掴まれバランスを崩す。
rbr｢なｯ！…Aに触んなや｣
zm｢Aはなんで昔からこんなに危機感ないん？｣
心なしか泣きそうな声で呟くゾムに、そんなにも私は甘く見られているのかと思わず俯く。
zm｢……無防備に男を家に上げちゃいかんで｣
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作者名：8bit x他1人 | 作成日時：2022年4月15日 17時
