ハートを返して【ONE PIECE】 (ページ9)

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ロ「はぁ…お前と話してると頭が痛くなってくる。いい加減帰れよ」

ローは片手で額を覆いながら

ため息混じりにそう言った。

確かにそろそろ戻らないと…

さっきからポケットの中の電伝虫が鳴り止まない。

『寂しいけどそうしようかな』

シャ「A、行っちまうのか？」

『うん…またすぐ会いに来るね』

・

泣きじゃくる電伝虫に「今から戻る」と伝えて

気合を入れるために髪を結ぶ。

ダメ元で部下に「迎えに来て」なんて言ってみたけど

あっけなく見捨てられた私は

シャボンディまで泳いで帰るはめになった。

まぁ、自業自得だから仕方ないか。

ロ「海王類に食われるなよ」

『お見送りしてくれるなんて優しいね』

ロ「…会えてよかった」

あれ、珍しく素直だな。

『私もだよ。行くの？新世界』

ロ「ああ…近いうちに似たような立場で会えるかもな」

『似たような立場？それどういう意味？』

ロ「さぁな」

『ロー…もしかしてまだ』

〝復讐するつもりなの？〟

そう言いかけた言葉はグっと飲み込んだ。

ローにとって復讐は人生そのもの。

それを奪う権利は私にはない。

でも…

あなたが過去の話をしてくれたときから

ずっと考えてた。

その復讐の炎を消すことができたらどんなにいいかって。

ねぇ、ロー。

あの男はいつだってあなたを狙ってるんだよ。