ハートを返して【ONE PIECE】 (ページ6)

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あれはプレジャータウンで

ローと出会ってから一年ほど経った頃。

彼はまだ14歳の子供のはずだった。

それなのに…

ロ「お前は俺が守ってやる」

『ふーん…私より弱いくせにどうやって？』

ロ「…お前の心臓をよこせ」

『は、はあ？なんの冗談よ。殺す気？』

ロ「心臓さえ抜いときゃお前はどんなに怪我しても死なねぇ」

『いや、怪我してもいいんかい』

ついさっき俺が守るとか言っておきながら

なんて薄情な。

ロ「とにかくお前の心臓は俺が預かっておく」

『ねぇ…まさかとは思うけど、新しい能力を私で試そうとしてない？』

ロ「悪いか？」

『悪いわ！私で実験しないでってあれほど言ったのにまだ懲りないの？』

ロ「お前は切り刻んでもいいんだろ？ベポたちは可哀想だ」

なにそのサイコパス思考。

お願いだから私のことも可哀想って言って。

確かにベポたちを切るなら

私を切れ的なことは言ってしまったけど

こんな扱いを受けるとは思わなかった。

『ロー、よく考えて。他の臓器ならともかく心臓だよ？抜いたら死んじゃうかも…』

ロ「〝room〟」

『ごめん！本当に私が悪かったっ』

ロ「〝メス〟」

『ひっ…』

スポっという音と共に何かが抜け落ちた感覚。

妙に胸がスースーするのは気のせいだよね…

ロ「…上出来だな」

そう言ったローの手のひらの上には

心臓らしきものがあった。

『そ、それ…もしかして私の心臓？』

ロ「ああ…」

『きもちわるっ…』

心臓を取られても生きてるなんて不思議だけど

体に穴が空いてるのはなんかやだ。