7話 【新しい生活】 ページ8
「はぁー」
あんな事件があってから数週間。私は大都市に来ていた。
しかし、ずっと近くにいた私の恋している相手の蓮太君はこの街についた途端消えてしまったのだ。
★
蓮「A、ずっとここにいてくれ。」
「はい?」(えっなに?プロポーズ??)
蓮「絶対に動かないで」
「う、うん。わかった。」
蓮太君はシュタタッとどこかへ行ってしまった。
★
「いったいどこに行っちゃったのかな…蓮太君…。」
「しかも帰ってこないし!」
蓮太君がいなくなってから私は商人の家で働きながら下宿していた。
(あの時はびっくりされたなぁ)
(蓮太君…)
(この鎖、どうにかしてよ!!)
そう、首に巻きついた鎖は外れなかったのだ。ただ、ほとんどの人には見えないのでそこには安心した。
男「Aさん!お昼、食べに行きませんかー!」
外から声が聞こえた。この声は、ラティ(男)だ。
この名前を聞いた時は女の子だと思ったが、ラティは名前や口調に似つかず筋肉まみれである。
個人的に彼は裏に何かありそうで怖い。
「いいよー!」
ラ「最近、あんまり元気ないですよねAさん。」
「えっ、そ、そう?」
ラ「大丈夫ですか?」
そっと手を握られたが、嫌な気持ちにはならなかった。
「だ、大丈夫。あ!ほらもうご飯食べたし、仕事あるからじゃあね!!///」
☆
この街で暮らし始めてから思ったが、ほぼ知り合いがいないというのは寂しい。
(あの町は良かったな…。蓮太君は居たし、村人さんもいい人ばかりで…)
ここで私は気づいてしまった。
(あれ?もう1人、大切な人がいた気がする…)
どういうことだろう。思い出せないのだ。
「だれ…?」
あの、優しかった人。
唯一私の友達になってくれた人。
大切なはずなのに思い出せないのだ。
(なんで…?)
(なんでよ…?)
(名前が思い出せない…思い出したいのに…!)
涙が出てきた。
(いや…なんで涙が出るのよ!)
商人「あ!Aちゃん!これ、頼んでもいい〜?」
私を雇ってくれている年若い商人が話しかけてきた。
「あ…はい…」
商人「大切な手紙だから早めにお願いね!」
そう言って差し出して来たのは薄ピンクの封筒だった。
渡す人の名前は、歩紫
(ん…?)
「なんて読むんですか、この名前」
商人「アルシ、だよ」
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もふもふ@歌い手様だ〜いすきぃ?(プロフ) - みほさん» ありがとうございます!更新頑張ります (2018年5月1日 9時) (レス) id: ea51fe8310 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 更新頑張ってください (2018年5月1日 9時) (レス) id: 2656059692 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もふもふ@歌い手様だ〜いすきぃ | 作成日時:2018年4月30日 16時