狂犬、ではなく仔犬-2【今日から俺は】

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最後の一人が、ﾊﾞﾀﾘと倒れた



片桐｢残りはお前だけだ｣



｢あ、あの人数を…｣



三橋｢相良、大丈夫か？｣



伊藤｢今縄といてやっからな｣



今井｢理子さん、ハサミ持ってます？｣



理子｢ハサミじゃ切れないと思うわよ…？｣



谷川｢普通に解けばいいでしょ｣



A｢おい、テメェ誰の男に手出したのかほんとに分かってんだろうなぁ！｣



男に近づいて、思いっきり頬を殴ってやる



A｢私に恨みがあんだろ？
ほら、殴ってみろやァ！！！｣



[ﾄﾞｽｯ!ﾄﾞｽｯ!]



｢ぐ、、う、っ、｣



重たい拳を何度も顔面に落として、倒れたそいつの腹を何度も蹴りあげる



A｢オラァ！
どうしたァ！女の仇取りてぇんだろ？
やり返してみろよ！｣



片桐｢A、やめとけ｣



A｢うっせぇ智司
今の私止めるってんならお前の骨今度こそへし折るぞ！！｣



｢も、う、やめ、、｣



A｢はぁ？
なに甘ったれたこと言ってんだ
私に喧嘩売ったんだろ？最後まで責任取れや！！｣



そいつに馬乗りになって、肩を殴りつけ、また顔を殴りつける



[ﾄﾞｽｯ!ﾄﾞｽｯ!]



片桐｢A！！！｣



[ﾊﾟｼｯ]



もう一度振り落とした拳が、誰かの傷だらけの手に止められた



相良｢も、いいから、、｣



弱々しく私を抱きしめるのは紛れもない猛くんで、血の混じった猛くんの匂いに包まれる



相良｢そいつ、死んじまうから…
俺は、だいじょうぶ、、落ち着いて、Aちゃん…｣



A｢…ごめん、ほんとに、ごめん…猛くん…｣



猛くんの制服を握りしめて胸に顔を埋めたまま何度も謝った



ごめん、ごめんと



片桐｢…A、相良、病院連れていこう｣



理子｢この人たち、どうしようか…｣



三橋｢ほっときゃそのうち誰か見つけにくんだろ
お前、もう二度とAに喧嘩うんなよー…って聞こえてねぇか｣



A｢…ごめん、私帰るから｣



今井｢え、Aさん！？｣



なんだかそこに居られなくなって、今井の声も無視して倉庫を出た



私の拳は、真っ赤な血に染まっていた

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