狂犬、ではなく仔犬-2【今日から俺は】

・29 ページ29

片桐side



A｢ねー、智司〜
猛くんまだ〜｣



片桐｢大人しく待ってろ｣



A｢えー｣



もうかれこれ2時間も相良を待ってるこいつはうるさい



もう少し大人しく待ってられねぇのか…



猛くんは〜？猛くんは〜？まだー？まだー？ってまじうるせぇ



まだだって言ってんのによォ



A｢だって遅くない？｣



片桐｢わざわざ隣町まで足運んでっからな｣



A｢えー…テメェが来いよクソが｣



次第にイライラしだしてそんな事言い出す



…それ相良も言ってたな



カップル付き合ってたら似るってほんとだな



……こいつらの場合元が一緒か



狂犬とかな



A｢そろそろ帰ってもいいんだけどな〜｣



そう言って立ち上がったA



A｢うわっ｣



スカートの裾を踏んでしまったのか、グラッと横に倒れてくる



片桐｢うお…っ！？｣



…何が起こってる？




Aの綺麗な顔がドアップにあって、口に何かが触れてる



片桐｢あ、わ、わるい、｣



A｢いや、こっちこそ…｣



｢…は？｣



…なんでお前はそーやってタイミングが悪ぃんだよ



A｢あ、た、猛くん…｣



相良｢…はぁ…
ﾁｯ…｣



片桐｢あ、まて相良！！！｣



いきなり走り出す相良を止めるけど聞く耳持たず



そりゃそうだろなぁ…



Aはそれを追うように走り出した



片桐｢…あいつ、唇柔けぇんだな…｣



俺は、何故か呑気にそんなことを思っていた

・30→←・28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す