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Aは、家に帰ってから片時も俺の傍から離れなかった
料理も片手で作ってたし、どうしても両手じゃなきゃダメだって時も、ずっと抱きついてるA
余程怖かったんだろうな
飯食ってる時も、俺の膝の上で食べてた
いつもなら絶てぇやらねぇが、今日は仕方ない
もう小学四年生だからって一緒に入らなかった風呂も二人で入った
二人で風呂に浸かるのも久々だった
Aの髪を乾かしてやって、自分の髪を乾かしてる間もAは俺から離れなかった
ずっとついて回ってきて、ソファーに座ってるあいだも抱っこしていた
片桐「ほら、Aの好きな芸人でてんぞ?」
A「…いい」
片桐「じゃぁ、お前の好きな俳優出てる特番にするか?」
A「…や」
片桐「んじゃ歌番?
マッチ出てたぞ?」
A「…テレビいい…」
どれもダメか…
俺はテレビを消して、Aの背中を撫でてやる
片桐「怖かったな」
A「ん…」
片桐「でも、もう大丈夫だろ?
少し助けに行くの遅くなっちまったけど、今はお兄ちゃんと一緒だろ?」
A「…うん」
片桐「だから大丈夫だ
安心しろ」
そう言って、Aの頭を撫でてやってると静かに寝息が聞こえた
片桐「…寝ちまったか」
起こさねぇように立ち上がってベットに向かう
Aとベットに入って、抱き締めたまま目を瞑る
もう怖い思いは、させたくねぇな
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作者名:ツキウサウナギ | 作成日時:2019年12月20日 23時