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Aside
ある日、お兄ちゃんがボロボロの猛くんを抱えて帰ってきた
A｢猛くん、大丈夫！？｣
相良｢あぁ、大丈夫だ、｣
片桐｢A、救急箱持ってきてくれ｣
A｢うん！｣
私は走って救急箱を持っていく
A｢持ってきた！｣
片桐｢じゃぁ、手当してやってくれ
俺は着替え持ってくる
それと、後で話があるから｣
A｢うん、分かった｣
そう言われて、私は猛くんの傷の手当をする
つい最近、お兄ちゃんもボロボロで帰ってきた
番長さんを辞めたんだって
それから、開久に行く機会も減ってたし、猛くんにもなかなか会わなかった
猛くんが番長さんになったって聞いてたのに…
A｢猛くん、なんかあったの？｣
相良｢…それも、今から話してやるよ
手当、ありがとな｣
そう言って私の頭を撫でてくれる手はいつも通りのやさしい手だった
片桐｢着替え用意してるから、着替えてこい｣
相良｢おう｣
猛くんは、一旦お風呂場に行って、すぐ帰ってきた
相良｢お前の服でけぇ｣
片桐｢文句言うな｣
A｢ねぇねぇ、話って何？｣
片桐｢…実はな、3人でこの街を出ようと思うんだ｣
A｢…え？｣
相良｢実は、俺とんでもないことやっちまってなぁ
だから、やり直そうと思ってんだ｣
片桐｢だから、Aは学校も変わんなきゃなんねぇし、こっちにはなかなか来れねぇ
もし嫌なら、赤坂理子にお前の事だけ頼もうと思ってんだ｣
相良｢聞き入れてくれるか、分かんねぇけどな｣
猛くんの言葉で、何となく貴志くん達と何かあったんだってわかった
でも、私はその事については何も言わなかった
A｢…私、お兄ちゃん達について行く｣
片桐｢友達とも離れるんだぞ？
いいのか？｣
A｢お兄ちゃん達と一緒がいい｣
片桐｢…そうか
じゃぁ、明日お前の学校に行って、手続きしてくる｣
相良｢ごめんな、A｣
そうやって、悲しそうに謝る猛くんの頭を撫でてあげる
猛くんはビックリしてたけど、優しく笑って、ありがとうと何回も、何回も、言ってくれた
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作者名：ツキウサウナギ | 作成日時：2019年12月20日 23時
