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宏太side
ガチャッと玄関のドアが開いて、雄也が帰ってきた。
宏太＞雄也おかえり。ちょっといいか？
いつものように舌打ちされ、俺の前を素通りして部屋
に戻ろうとする雄也。
宏太＞…雄也。
引き止めようとしたら少し声が低くなってしまって、
雄也は驚いた様子で振り返ってくる。
宏太＞俺はお説教したいわけじゃないんだ。ちょっと
話し合い。
なるべく優しい声を意識してそう言うと、心当たりが
あるのか気まずそうに俯いた雄也。
宏太＞ここより、部屋の方がいいか。
ヒートアップする可能性もあるし、そうなると他の子
達への影響も心配だから、雄也の部屋に行くことに。
宏太＞よいしょ。おいで？
俺も寝る時だけこの部屋を使ってて、自分のベッドが
あるからそっちに誘導すると大人しく座ってくれた。
宏太＞俺は、雄也がそういう格好をするのも悪いこと
だと思わないし、夜中に出歩くのもダメとは言わない。
雄也＞…うん、
宏太＞でも、他の子に怖い思いはさせないでほしい。
雄也＞…だってそれはあいつが、
宏太＞うん。今日はたまたま、涼介が起きてきた。
雄也＞…そうだよ、俺は悪くない、！
雄也は顔をあげて、キッと俺を睨みつけてくる。その
眼光の鋭さに負けないよう、しっかり目を見つめる。
宏太＞今回は光が対処してくれたからよかったけど。
誰も通り掛からなかったら？そのまま、出て行った？
そう問いかけると、図星だったようで悔しそうに唇を
噛み、再び下を向いてしまった雄也。
宏太＞一人で対処出来ないって思ったら、放棄するん
じゃなくて、俺を呼びにきて欲しかったな。
言い聞かせるようにそう発した直後、雄也はゆっくり
と顔を上げた。その目は少し、潤んでいて。
宏太＞分かるよ、頼るのとか苦手だもんな。だけど、
ここでは頼って良いんだよ。むしろ、そうして欲しい。
二人きりの部屋の中に長い沈黙が訪れた。言い過ぎる
とヘソを曲げるのは分かってるから、じっと耐える。
雄也＞…、ら、…。
宏太＞うん？
雄也＞…今度から、そうする…、…頑張る、から…。
雄也の表情からは、心の中で葛藤しているのが分かる。でも、彼の今までの経験を鑑みれば無理もない。
宏太＞雄也、おいで。
だから、その葛藤も全てひっくるめて受け止めたい。
そう思って、雄也を抱きしめた。
雄也＞…ｸﾞｽｯ…泣…。
宏太＞大丈夫。これからだよ。
過去の経験によって形成された性格や行動を変えるの
は難しい。でも、それを「そういうものだ」と諦めず
根気強く寄り添うことが大切なのだと痛感した。
_story ６ fin.
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aki(プロフ) - らいちさん» メッセージありがとうございます！あまり詳しくは決めていないのですが、小学生くらいのイメージですね💭 (2023年4月1日 22時) (
レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 馬刺にフキをトッピングさん» 返信遅くなりすみません…！設定を活かせるお話を書けるように頑張ります！ (2023年4月1日 22時) (レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
らいち(プロフ) - このお話のなかでは、涼ちゃんは何歳の設定なのでしょうか。いつも更新楽しみにしてます! (2023年4月1日 22時) (レス) @page2 id: 8b4c7af600 (このIDを非表示/違反報告)
馬刺にフキをトッピング - akiさん» ありがとうございます！楽しみにしています！個人的に裕翔君の設定がスゴく好きです！ (2023年3月21日 22時) (レス) id: 3e16c1cc65 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 馬刺にフキをトッピングさん» 更新時間は特に決めているわけではないですが、今のところ9時台か10時台になってます。 (2023年3月21日 22時) (レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aki | 作成日時：2023年3月19日 20時
