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光side
カーテンの隙間から差し込む光が眩しくて目が覚めた。
光>ふわぁ…。
二段ベッドの上の段で、天井に頭をぶつけないように
気をつけながら起き上がる。
光>…よいしょ、
下にいる涼ちゃんを起こさないように、ゆっくり梯子
を降りようとすると、バッチリ目が合ってしまった。
涼介>…おはよ…。
光>おはよう。ごめんね、起こした?
涼介>…起きてた。
光>そっか。
ここには施設長の薮さんを含めた8人が暮らしてる。
光>着替えて、一緒にご飯食べに行く?
涼介>…うん。
数人ずつで部屋に割り振られて、そこで寝たり好きな
ことをして過ごすんだけど、ご飯は基本的にみんなで
集まって食べるんだ。
光>おはようございます!
宏太>おー、光。涼ちゃんも、おはよう。
涼介>…おはようございます。
涼ちゃんは半年くらい前にここにきたばかり。同室の
俺や施設長の薮さんとは少しずつ話せるようになって
きたけど、やっぱりまだ緊張が抜けないみたい。
宏太>今日は食パンなんだけど、どうやって食べる?
光>ジャム塗って焼く!
宏太>おっけー!涼ちゃんはどうする?
涼介>…そのまま、
宏太>なにも塗らなくて良い?
涼介>…はい、ありがとうございます。
宏太>そんなにかしこまらなくていいよ、俺らはもう
家族みたいなもんなんだからさ。…って言われても、
そう簡単にはいかないよね。
薮さんの言葉に、涼ちゃんは困ったように微笑む。
光>ちょっと〜、涼ちゃんを困らせないで!
宏太>ごめんごめん笑。
大広間に行くと、続々とみんなが集まってくる。
光>おはよ!
慧>…おはよ、
裕翔>…おはようございます。
大貴>おはよ!
ここにいる子たちは、年齢も性格も様々。一見、元気
そうに見えても心や身体に一生消えることのない深い
傷を負っている子がほとんどだ。
裕翔>…っ…グスッ…。
宏太>裕翔、どうした?
そのトラウマは不意に牙を剥いて、こうしてふとした
時に悲しい気持ちが爆発してしまうこともある。
裕翔>…あぁ…っ…!
宏太>大丈夫だよ、ゆっくり息しよう。大丈夫大丈夫。
ちょっと向こう行くか。な?
そんな時は、薮さんが優しく抱きしめてくれる。それ
だけで、もやもやが少なくなることもあるんだ。
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aki(プロフ) - らいちさん» メッセージありがとうございます!あまり詳しくは決めていないのですが、小学生くらいのイメージですね💭 (2023年4月1日 22時) (レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 馬刺にフキをトッピングさん» 返信遅くなりすみません…!設定を活かせるお話を書けるように頑張ります! (2023年4月1日 22時) (レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
らいち(プロフ) - このお話のなかでは、涼ちゃんは何歳の設定なのでしょうか。いつも更新楽しみにしてます! (2023年4月1日 22時) (レス) @page2 id: 8b4c7af600 (このIDを非表示/違反報告)
馬刺にフキをトッピング - akiさん» ありがとうございます!楽しみにしています!個人的に裕翔君の設定がスゴく好きです! (2023年3月21日 22時) (レス) id: 3e16c1cc65 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - 馬刺にフキをトッピングさん» 更新時間は特に決めているわけではないですが、今のところ9時台か10時台になってます。 (2023年3月21日 22時) (レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aki | 作成日時:2023年3月19日 20時