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涼介side
薮＞行ってくるね、すぐ戻るからここで待ってて？
涼介＞…っ、はい…。
…パタン。
涼介＞…ふぅっ…、
一人きりになった物置の中、数えきれないほど沢山の
人やカメラに囲まれるあの光景と恐怖感のフラッシュ
バックに襲われる。
涼介＞…はぁっ…ふぅっ…。
何度頭を降っても離れない悪夢のような光景に、息が
詰まる感覚がして呼吸の仕方も分からなくなってくる。
涼介＞…はっ…はぁっ…も、やめ、…ひゅっ、…！
立っているのか、座っているのかも分からなくなって
ぎゅっと目を閉じて必死に呼吸を繰り返した。
涼介＞…ふぅっ…けほ、…ひゅっ…はぁっ…！
酸素が足りなくて、頭に靄がかかったみたいになって
手足が痺れてくる感覚が怖くて涙が止まらなくなる。
涼介＞……だ、れかっ…、……ひゅっ……た、す……
…けほっ…けて…っ…！
＞涼介！
涼介＞…はぁっ…ふっ、…ひゅっ…！
息ができなくて、意識が途切れそうになったその時。
耳元で聞こえた、聞き慣れた声。
宏太＞わかる？落ち着いて、ゆっくり呼吸しよう。
涼介＞…はぁっ…や、ぶさ…っ…はひゅっ…！
宏太＞うん、聞こえてるね。よかった。ゆーっくり息
吐いて？大丈夫だからね。
優しくて温かいその声を必死に捉えていると、脳裏に
こびりついて離れなかった恐怖が、薄らいでいくのが
わかった。
宏太＞大丈夫、大丈夫。
涼介＞……はぁっ……ふぅ……。
俺を抱きしめて背中を優しくさすってくれる薮さんの
体温に、フラッシュバックの恐怖と不安でガチガチに
固まった身体の緊張が解けていく。
涼介＞…っ、ふぅ…。
宏太＞落ち着いた？
ようやく呼吸がちゃんとできるようになって、視界も
はっきりとしてきた。
涼介＞…はい、すみません…。
宏太＞謝ることないよ。立てそう？
いつの間にか床に倒れ込んでいたことに気づく。立ち
上がろうとしても、足に力が入らず上手く立ち上がれ
なかった。
涼介＞…わ、
宏太＞おっと、大丈夫？おんぶしようか。
涼介＞…お願いします、
薮さんの背中はとても大きくて、暖かかった。
宏太＞リビング行こうか。それとも、自室でゆっくり
したい？
涼介＞…部屋で、
宏太＞わかった。階段上がるから、しっかり掴まって
てね。
薮さんはベッドに俺を下ろしてくれて、布団をかけて
くれた。
宏太＞疲れたでしょ、少し休みな？ここにいるから。
涼介＞…はい、おやすみなさい。
宏太＞おやすみ。
薮さんに見守られながら、目を閉じた。
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aki(プロフ) - SnowJUMPさん» 感想ありがとうございます…！気に入っていただけて何よりです☺️ (2022年12月25日 21時) (
レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
SnowJUMP(プロフ) - 書いてくださりありがとうございました！めちゃくちゃ良かったです！ (2022年12月25日 17時) (レス) id: b39df022db (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - ちくわ。さん» お返事、順番前後してしまいすみません！先日、リクエストいただいたお話を続編で更新いたしました！ (2022年12月25日 12時) (レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - ぎょうさん» お返事遅くなりすみません…！先日、リクエストいただいたお話を続編で更新いたしました！ (2022年12月25日 12時) (レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
aki(プロフ) - SnowJUMPさん» お返事遅くなりすみません…！先日リクエストいただいたお話を続編で更新いたしました！ (2022年12月25日 12時) (レス) id: e4cdeb2297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aki | 作成日時：2022年4月30日 22時
