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雄也side
夜中もずっとトイレとベッドの往復で、ほとんど寝られてない。代わってあげたいけど出来ないのがすごくもどかしかった。
雄也>おはよう。調子どう?
涼介>…おはよ…、…ごめん、トイレ…。
雄也>うん、俺リビングに居るね。
いくら兄でも思春期だし、トイレの前に居座られたくはないだろうと、リビングに戻った。
雄也>涼介遅いな…大丈夫かな?
10分経っても戻ってこないから、不安になってトイレに様子を見に行った。
雄也>涼介〜?大丈夫?
涼介>…ん…?…はっ、寝てた…。
雄也>昨日ほとんど寝れなかったから眠いよね。お腹
落ち着いてるなら、一回出てきて横になる?
涼介>…ん、そうしたい…けど立てない…。
雄也>俺入ってもいい?
涼介>…ん、ごめ…。
雄也>謝らなくていいよ。開けるね。
ドアを開けると、ぐったりしてしんどそうな涼介。
雄也>よし、じゃあ俺の首に手回して?
涼介はゆっくり手を動かして、俺の首に抱きつく。
雄也>ゆっくり立とっか。いくよ〜。
涼介>…ん…。
雄也>せーの、
涼介>…んっ…ぉぇ……っ……、…ぅ、そ…、
その時、背中に暖かいものが広がる感覚がした。
雄也>おぉ、気分悪かった?気づかなくてごめんな。
俯く涼介の顔を覗くと、涼介は呆然とした様子で一点を見つめている。
雄也>大丈夫だよ、まだ出そう?
そう聞くと、小さく頷く涼介。
雄也>洗面器持ってくるからとりあえずこれ持ってて
くれる?
トイレットペーパーを渡して、急いでトイレを出る。汚れた服を着替えてビニール袋に入れ、風呂から洗面器を持って来てトイレに向かう。
雄也>ごめん、遅くなった。これ持てる?
少しだけ汚れたトイレットペーパーを受け取り、代わりに洗面器を渡す。
雄也>気持ち悪いな。今はしんどいけどあとちょっと
頑張ろうな。
涼介>…これ、もういい、
雄也>そっか。お腹はまだ痛い?
涼介>…ん、ごめん…。
雄也>謝らなくていいよ。これ片付けてくるね。
片付けを終えてしばらくドアの外で待つことにした。
涼介>…にい…。
涼介の小さく呼ぶ声が聞こえた。
雄也>はーい、どうした?大丈夫?
涼介>…病院、連れてって…。
雄也>そうだな、しんどいよな。…熱いな。
身体に触れると、さっきとは比べ物にならないくらい熱を持っていた。
雄也>しんどいな。
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作者名:aki | 作成日時:2021年9月4日 12時