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伊野尾side
ありがとう。
山田にそう言われた時、こんな弱っちい俺でもいいんだよと言われているみたいで、心が少し軽くなった。それと同時に、さっきの苦しくて冷たい涙とは違う、暖かい涙が溢れてきた。
山田＞…伊野尾ちゃん？大丈夫？
隣にいる山田が焦っているのが分かる。でもね、これは違うよ。嬉し涙なんだよ。
伊野尾＞…うれしい、よ…っ…。
山田＞…え？
伊野尾＞…俺のせいでっ…止めちゃった、のに…っ…
…ありがとう、って…言って、くれて…っ…
…うれしい…っ…。
山田＞なんだ、そう言うことか。びっくりした…。
でもね、誰も伊野尾ちゃんのせいなんて思って
ないからね？
なんで、山田の言葉ってこんなに安心するんだろう。また涙が止まらなくなって、伊野尾ちゃんは泣き虫だなぁ、なんて言われたけど、嬉しかったんだもん。
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作者名：aki | 作成日時：2021年9月4日 12時
