６，ノアの断片IV ページ7
コーチ「さあ、練習試合始めるぞー！」
中間結果発表と題して、練習試合の日がやってきた。
ここまでAは、ノアとほぼマンツーマンの状態で訓練してきた。
今こそ、その成果を見せつける時だ。
戌峰「〔ノア、あの子がこっちきたぞ〕」
『ノア、選手……！』
試合が始まる直前にAがこちらに走ってきた。
ノア「？、なんだ」
『戌峰選手、通訳お願いします』
戌峰「ああ、まかせな」
『ノア、私、この試合で１番活躍します。
だから……だから、私のこと、み、観てほしいです』
戌峰「(この子、若干照れながらではあるけど自信に溢れてるな……)」
戌峰が彼女の言葉を通訳し、俺に伝える。
ノア「‼︎ ……戌峰、和訳しろ」
戌峰「〔へいへい〕」
ノア「わかった、お前の実力を観せてくれ」
—————————
音穏「A、なんかもっと強くなってない⁉︎」
『(ま、まじか……わたし、ほんとうに……)』
試合はAのチームが３−０で優勝。
しかも全国のクラブの猛者が集まる今回の合宿の試合で、Aはハットトリックを成し遂げた。
『ノアが、私に教えてくれた……』
音穏「A……？」
『話しかけづらいかもだけど、ノアのサッカーは最高峰で……だから、みんなにノアから学んで欲しい……！』
汗と泥で汚れた顔が夕陽に照らされて、そこにいた誰もがまっすぐ前を見つめる彼女に見惚れていた。
ノア「A」
『の、ノア……』
試合終了の合図と共に、俺は彼女の元へ歩いた。
まさか、こんなに凄いモノを観られるとは……
ノア「お前はすごい。
今の試合、伸ばす以上に褒めるべきモノがたくさんある」
『……あ、えっと……つ、通訳さん』
戌峰「Aちゃんはすごい。
たくさん褒めたり伸ばしたりするモノがあるってさ」
『戌峰選手！』
日本は“なかよしサッカー”の国だと思っていたが、蓋を開けてみれば天才的な
ノア「————A、お前は俺が認める逸材だ」
このまま順調に成長していけば、彼女はいずれ俺と肩を並べて戦える。
いや、もしかしから俺を超えるかもしれない。
戌峰「〔お前……ずいぶん大胆なこと言うなぁ〕」
ノア「事実を言ったまでだ。早く通訳しろ」
どうかこのまま大切に成長してくれ、A。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 363人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ネムノキ(プロフ) - 神乃木琉依さん» コメントありがとうございます！読み返してくださっていると聞いて、とても嬉しいです♪これからもよろしくお願いします！ (4月21日 22時) (
レス) @page20 id: 2f94861ab5 (このIDを非表示/違反報告)
神乃木琉依(プロフ) - とても面白くて定期的に1から読み返してます！更新、楽しみにしています！ (4月17日 0時) (レス) id: 7e584092a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ネムノキ | 作成日時：2024年2月3日 14時
