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5,新英雄大戦III ページ6

“『—————————創造・破壊・再構築。

 これが、私の……狂戦士(わたし)の持つサッカーの概念です』”


 確かに少女はそう言った。
 あの時まだ生きていた天才は、俺にそう告げた。


ノア「——————まだ、俺は約束を果たせていない……」


 —————————


 指導者ノアの元に行って、ランキングを上げるために必要なポイントを聞きに行った。


ノア「お前の武器はなんだ」
ノア「その武器を使うために必要な要素はなんだ」
ノア「そのために必要なプレーはなんだ」
ノア「そのために必要な能力はなんだ」


 そして終いに……

ノア「じゃあ、それが仮に全て手に入ったとして

 —————————俺に勝てるか?」


潔「それは…………わかりません……」

 わからない。わからなかった。
 “あの”ノアに勝つことが可能かどうかなんて……


ノア「“わからない”ってのは希望的観測の雑音(ノイズ)が入った、非合理の停止だ。

 そんな人間を、俺はレギュラーに選ばない」


 でも、ノエル・ノアはすごかった。

 己の行動を世界一になるために費やしているか。
 世界一を創る場所ならば、世界一に勝つ理論を用意する。

 これが、世界一の選手ノエル・ノアの哲学なんだ。



ノア「かつて、俺はお前に聞いたのと同じようなことを“ある天才”に問いかけた」

潔「“ある天才”……?」

ノア「そいつはお前よりも幼かったが、俺の目を見て真っ直ぐにその問いに答えた」

潔「すごい……その人って何歳だったんですか」

ノア「たしか4年前……13歳だ」

潔「え、じゃ、じゃあ、俺と同い年……⁉︎」


ノア「お前らもよく知っている天才だ。

 ——————いや、“天才だった”と言うべきか」



 かつてサッカー界から注目を浴びた1人の天才。


 風のように、獣のように、戦場を駆け抜けた。
 それはまるで、妖精……あるいは、死神のように。

 だが、栄光は長く続かず、突如として姿を消した……



ノア「だが今、“青い監獄(ここ)”で再び命を吹き返した、絵心も認める“奇跡の少女”……

 ————————————京 Aだ」


潔「え、A……⁉︎」


ノア「まあ、この話はやめておこう」

潔「待ってください!
 ノアは……ノアはAと会ったことがあるんですか?」


ノア「彼女は、俺と肩を並べるほどの実力を持っていた」



 ただそれだけだ、とノアはそれ以上なにも話さなかった。

6,ノアの断片IV→←4,新英雄大戦II



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ネムノキ(プロフ) - 神乃木琉依さん» コメントありがとうございます!読み返してくださっていると聞いて、とても嬉しいです♪これからもよろしくお願いします! (4月21日 22時) (レス) @page20 id: 2f94861ab5 (このIDを非表示/違反報告)
神乃木琉依(プロフ) - とても面白くて定期的に1から読み返してます!更新、楽しみにしています! (4月17日 0時) (レス) id: 7e584092a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネムノキ | 作成日時:2024年2月3日 14時

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