検索窓
今日:24 hit、昨日:16 hit、合計:104,317 hit

100日目 ページ33

私「えっと……」



なんて言えばいいのか言葉が見つからない。




ただ射を見に来ました……なんて、変に思われないだろうか。






雅貴「丁度いい日に来たな」



私「え?」



雅貴「100日目なんだ。今日で1万射だ」



うそ……。



つまり今日は……。









マサさんが弓を置く日。





雅貴「見ていくか?」


私「……はい」






私は座ってマサさんの射を見る。







いつもと違って日が明るいからか違和感を感じる。



マサさんは夜が似合うな……。


そう思った。





一射一射、確実に的中させていく。


記録しているノートを見れば、今で70射ぐらいだ。




私「あと30……」




それで、弓を置いたらマサさんはここに来なくなってしまうのだろうか……。


会えなくなるのだろうか。







あの射は見れなくなるのだろうか。







そう思う間にも残りの矢数は減っていく。









やめて欲しくない。









私「……」



一言そう言えばいいだけなのに言えない。



湊くんの時は素直に言えたのに……マサさんには声を出せない。



言うのがこわい。





……あと2射。






人の気配がした。


私「湊くん?」



湊「!!」



久しぶりに会えた。


前の状況と逆転して……。




話したいこともあるが、私は口を開かなかった。


きっと、湊くんが話したい相手は私じゃない。



湊くんはマサさんの近くに向かう。






雅貴「よお」



湊くんはマサさんに向けて手を差し出す。



湊「これ……勝手に持って帰ってたみたいだ」


手に持っているのはギリ粉入れだった。




ギリ粉入れを見たマサさんはすぐに返答する。



雅貴「あぁ、湊にやるよ。もう使わないし。」




雅貴「それより、ちょうどいいところに来たな」


そう言いながらマサさんは残りの2本となった矢を持つ。


雅貴「あと一手で1万射だ」

消える→←押される



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
177人がお気に入り
設定タグ:ツルネ , 風舞高校弓道部 , 滝川雅貴   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白餅 | 作成日時:2019年1月19日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。