縁結び【滝川雅貴】 (ページ15)

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動作ページ15

森岡先生に了承を貰って今日の部活は早めに抜けさせてもらうことにした。

だから制服で部活に参加する。

今日の内容も昨日と同様に初心者向けの説明会だ。

森岡先生「えー、弓というものは極々身近にあったものじゃ。その証拠に世の中には弓が由来と言われる言い回しは結構あっての……」

森岡先生の説明に合わせて初心者に弓を手に持ってもらう。

今まで持ったことの無い矢を見て初心者の人達は興味津々で矢を見ている。

森岡先生「まずは弓に実際に触れてもらおうかの」

私「え！」

先生の言葉に、私達女子部員は驚く。

梨花「いきなりですか？」

森岡先生「実際に触ってもらわんと、弓の重さも感触も伝えられんじゃろ」

という訳で弓も持ってもらう。

私「森岡先生、大盤振る舞いだね」

静弥「そうだね」

ふと、静弥くんにそう話しかけると短く返事が帰ってきた。

若干遠い目をしている。

湊くんのこと、心配しているのかな………。

森岡先生「次に基本動作についてじゃ」

昨日私と湊くんが行った射技の動作を今回は巻藁で静弥くんが披露した。

……静弥くんの射はブレないな。

とても真っ直ぐで何事も微動だにしない。

名前の通り、静かで落ち着いた射だった。

それから初心者子達にも同じような動作を弓無しで練習してもらう。

海斗「もっとグーっと伸ばせ」

海斗くんの言われたように初心者の子は腕を伸ばし手を握りしめる。

海斗「違う!!グーっだ!!」

……多分感覚派なんだろう……たぶん。

？「これでどうかな？」

私「うん、悪くないよ。腕は大丈夫そう。あと顎を引いて、目線は目の前の的に……」

相手に教えることは自分の射型を見直す練習にはなるけど、初心者ともなるとある意味一苦労だ。

森岡先生「経験者諸君は集合じゃ」

私「はい！」

森岡先生の言葉に短く返事をして初心者の子達にお互いに確認するように言う。

私「さっき言ったポイントをお互いに確認してみてね」

経験者全員が集まると、森岡先生が口を開く。